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うさ子といううさぎのような宇宙人がいた記録

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T-077

うさ子はロボの動きをしています。よく見ると後ろのカートリッジに『ロボ』と書かれています。
 
それを見たうさ子の友達、鈴カステラは、カートリッジの文字を『ウニ』に変えました。
 
うさ子はウニが大嫌いなので、鈴カステラをこっぴどく叱りました。
 
「大体アンタは、どうして本気と書いてマジって読むのかおわかり!?」
 
「わかんないわよ!理由と書いてワケと読むのもわかんないわよ!」
 
「じゃあ『キモい』の『キモ』はなんでカタカナなのよー!!」
 
「知るかー!!ていうかそれアタシのペットYOー!!」
 
「え、どれ?」
 
「あなたの背中にくっついてるカートリッジYOー!!」
 
うさ子がふと後ろを見ると、その背中には『ウニ』ではなく『キモ』と書かれた
 
はんぺんが乗っかっていました。
 
「『キモ』は1日10回牛乳を飲ませないと…。飲ませないと、ひどく泣くのYOー!!」
 
鈴カステラは自らの乳を『キモ』に分け与え、愛でました。
 
キモは本気で嫌がりました。素で目を逸らす感じよ。そう。
 
これが『幼児虐待』の言葉の成り立ちです。
 
しかし、キモは実は40代で自立しています。妻子持ちです。
 
うさ子の背中から降りたらもうマイホームパパのカオになるのです。
 
無理矢理授乳をさせられたキモは人生に嫌気を感じ、自殺を図りました。
 
「アンタ!!」うさ子はキモを説得にかかりました。
 
失敗しました。
 
「パパ!!」キモの1人娘が説得にかかりました。
 
やっぱり失敗しました。
 
「アナター♡」キモの奥さんも説得に加わりました。
 
それでも失敗しました。キモの決心は固いようです。
 
いよいよ、キモが意を決してシルバニアハウスの2階から飛び降りたその時、
 
マイホームパパのカオになりました。
 
そしてキモは還らぬ人となりました。
 
「キモー!!カームバーック!!」うさ子は、叫ぶ娘を尻目に他のうさ子と食事を
 
とっているキモの奥さんを、ひどく軽蔑したまなざしで見ました。
 
しかし1年後、うさ子とキモの奥さんは大親友になりました。人生ってばファンタスティック☆
 

T-076

「ポップコーンフィーバーアルファ!!」うさ子が叫び声と共に窓から飛び出しました。
 
春の季節はうさ子の発情期なのです。
 
恋人を探し求め、スキップするうさ子に、1匹のメスうさ子が近づいてきました。
 
そしてどこかのオスうさ子とラヴラヴオーラを発し始めました。イラつくうさ子。
 
うさ子はうさ子カップルに、ありったけのトマトをぶつけました。
 
トマトで真っ赤になった2人のうさ子。2人はお互いの体についたトマトを舐め始めました。
 
するとトマトは化学反応で青くなりはじめました。
 
「キャー!!うさ子青トマトだーいすき!!」うさ子は青トマトをむさぼり始めました。
 
「私のダーリンに触らないで!!」メスうさ子がうさ子に10文キックを決めました。
 
うさ子は…うさ子は…キラリと光る涙を見せました。
 
その涙で、青いトマトは臭いにほひを放ちました。もっさ臭いです。
 
あまりの臭さに耐え切れず、3人は川に飛び込みました。
 
川はすっかり干上がっており、3人はまとめて地面にゲキトツ☆
 
地面は大きなハート型の穴が開きました。ハートブレイクです。
 
3人は小1時間気を失っていました。そして5時間後…
 
ラブラブでくるくる回る3人がそこに。
 
「ラブラーブ♡」3人はとても楽しげです。「せーんめつ!!せーんめつ!!」
 
しかし、この仲の良さは表面上のもので、実は…
 
3人とも、川の水をせき止めている、滝の上の岩をどかそうと企んでいました。
 
「せーんめつ!!」岩をどかしました。うさ子は頑張りました。…無理でした。
 
「どかせなければ食えばいいじゃない」うさ子たちは岩を3秒で食らいました。
 
ザバーーーー。川の水が全部、3人のうさ子にかかりました。
 
「なんの!!妙技、暗算!!」
 
オスうさ子が、川の水の体積を計算しました。無意味です。
 
とりあえずメスうさ子が水を全て飲みました。相変わらず川は干上がったままです。
 
せっかくなので、3人のうさ子は住居をかまえることにしました。愛の巣です。
 
巣をかまえてから10年の月日が経ちました。
 
そこにはとんがりコーン畑ができていました。しかし3人の姿は…
 
変わりません。おや?待ってください!3人の頭にはとんがりコーンが生えていました!!
 
これが後に270年国を統治した、とんがり族の誕生の瞬間でした。

T-075

ある晴れた昼下がり、市場へ続く道にうさ子が寝そべっていました。
 
「いたい…」寝そべっていたら、荷馬車にひかれてしまいました。
 
うしにもついでにひかれたりひかれなかったりしました。怒ったうさ子は
 
えびを牛にぺちぺち投げつけました。足と触覚がちくちく当たります。
 
おばあさんもつられてえびを投げつけました。
 
かけつけた会社員も、えびを牛に投げつけました。アタックしながら。
 
きらきらと光る、会社員とえびと牛とおばあさん。みんなの汗がすごいよ。
 
くるしい毎日にストレスを溜めていた会社員吉沢さんは、とくにハッスルしています。
 
けられても、踏まれても、おかまいなしです。
 
これでもかというほど、ザブザブと汗を流しています。
 
さけぶ牛。それを見て笑う吉沢さん。
 
しっ笑です。うさ子はその失笑を見て、こちらも吉沢さんに失笑しました。忍法です。
 
「すてきなサムシングエロス!」続けて忍法オヤジギャグを放ちます。
 
せびろ姿が寒さを引き立たせています。
 
その寒さで、牛は肉をこわばらせました。吉沢さんはおいしそうにながめました。
 
「たれをかけたいなあ」じゅるりとよだれをたらす吉沢さん。
 
「ちりソースもつけてね☆」うさ子がつけたしました。
 
「つーか、ソースないから買ってきて」吉沢さんは、実はうさ子ブリーダーだったのです。
 
「ていうかーそんなのないんだけどォー」吉沢さんに反抗するうさ子。
 
とうとう吉沢さんはキレました。うさ子を殴る吉沢さん。
 
なかなか吉沢さんも結構な腕です。うさ子をタコ殴りです。
 
にげ腰のうさ子にトドメを刺そうと、吉沢さんはうさ子をタコで殴ります。
 
ぬめぬめした吸盤がうさ子を襲います。
 
「ねえ、お願い、やめて」と上目遣いでお願いするうさ子。かわいこぶらないでください。
 
のら猫にそう言われたうさ子は、鬼のような形相で吉沢さんに凄みます。
 
「はあはあ…」興奮する吉沢さん。
 
「ひいひい…」興奮のまなざしに弱いうさ子は、少々溶け気味のようです。
 
ふわっと吹いてきた風に流されかける、溶けうさ子。吉沢さんはドキッとしました。
 
へんな気分になった2人は、そのまま夜の街歌舞伎町へと向かいました。
 
ほるもんの街、歌舞伎町で2人はしっぽりと結ばれたのでした。蝶々結びで。

T-074

「あがぁっ!!」うさ子が目を押さえながらのたうち回っております!!
 
横には塩を大量に持った初老の外人が。
 
「出て行け疫病神!!」どうやらおじいさんがうさ子の目に塩をこすりつけたようです。
 
ついでに全身に塩をすりこみます。いっそ食おうという気です。
 
「あぁっ!!イタギモチイイ!!ワケナイダロ!!」ノリつっこみのようですが、
 
おじいさんはスルーしました。たんたんと塩をすりこみます。
 
そしてカメに入れて上からふたと石を乗せました。漬け物にする模様です。
 
うさ子は石に「どいておくれ」と言ってみました。
 
「いいよ」石はあっさりOKしました。そして、石は自らどき、うさ子の足に移動
 
したんです、と、女は初めて証言しました。うさ子殺人事件は大きな進展を見せました。
 
「死因はその石ですか?」警察官は女に尋ねます。
 
「ううん。塩だったみたい。塩分過多…成人病かしら」
 
女が曖昧に答えるので「しらばっくれんじゃないわよ!!」とキレました。うさ子が。
 
「生きてらっしゃる!!!」警察官が叫びました。そりゃそうです。
 
うさ子は塩をすり込まれることで、永遠の命を手に入れていたのです。
 
「これぞ塩もみ美容法!」腰に手をあて、えっへんといばるうさ子。
 
肌もつやつやです。セレブ臭が漂っています。
 
そのまま白金に家を建てました。シロガネーゼです。
 
家にはトイレが10個もあります。まさにシロガネーゼです。
 
お風呂も洗面台も10個あります。ほんとシロガネーゼです。
 
家を建てたついでに、友達を家に呼ぼうとしました。しかし、ほとんど友達は食われて
 
しまいました。これぞシロガネーゼです。
 
友達を食ったのは塩ぬりじいさんだと、昨日未明に記録しました。
 
もはやじいさんがシロガネーゼです。
 
「友達のかたきー!!」うさ子は塩ぬりじいさんに斬りかかり
 
寄りかかり、なしくずしにこう、なんていうか楽しくなりました。
 
ついには、うさ子とじいさんの同棲生活が始まりました。
 
そこでようやく家がヤバイことに気づきました。台所も窓も無かったのです。
 
それもそのはず。家が跡形もなくなっていました。原因は、じいさんのげっぷです。
 
家を失ったうさ子はもうシロガネーゼではありません。悲しみにくれたうさ子は、じ、じいさんを…!

T-073

失われたオーブを探しにうさ子は旅に出ました。
 
1人じゃ心もとないので、仲間を連れて行くことにしました。
 
うさ子の茶飲み友達の梅子です。勤続48年のOLです。
 
お局様と呼ばれる梅子がいれば、モンスター・天変地異・飢饉が来ようが安心です。
 
うさ子は早速梅子を迎えに行こうとしましたが、梅子は隣町に住んでます
 
ので、タクシーで迎えに行きました。
 
無事梅子の家に着いたうさ子。ドアを2・1・2回ノックしました。何かの暗号のようです。
 
しかし暗号は違ったらしく、ドアは開きません。うさ子は力いっぱいドアを引きちぎりました。
 
それは罠で、ドアノブから10万Aの電流が流れて、うさ子は大変傷つきました。
 
「そんな傷ついた心を癒してくれるアタシのオーブ…しょうがない、1人で行こう」
 
ということで静岡に着きました。
 
オーブは浜名湖に沈んでいるのです。
 
「さ、もぐるわよ!」うさ子のうなじには無数の小さなエラがあるので安心です。
 
水面下に潜ると、そこに住んでいたウナギが、うさ子に帯電した電気のせいで全滅しました
 
ように見えましたが、電気を吸い取って電気ウナギに進化していました。
 
ウナギは気合いを入れると、電気をあたりに放電しました。
 
その電気はオーブにも感電して…
 
まばゆい光を放ちました。光の色はショッキングピンクです!
 
「これが…ピンクオーブね…!」うさ子は感極まってピンクの涙を流してピンクの電話を呼びました。
 
ピンクの電話はオーブを奪い去りました。追いかけろ!
 
しかしピンクの電話の太ってる方がオーブを飲み込んでしまいました。
 
腹の中でオーブが光ります。まるで海の妖精クリオネのようです。
 
「フーン」うさ子は興味がありません。仕方なく別のオーブを探すことに。
 
「ダメだそんなんじゃー!!」一部始終を勝手に撮影していた監督が激怒しました。
 
「だってアタシにはホームランなんて打てないわよ!」うさ子は涙ながらに訴えます。
 
その涙を見た監督は「これだ!この涙が欲しかったんだよ!!」と絶叫。
 
「アタイの涙は商売道具じゃなかとー!!」うさ子は海上へ泳ぎ去りました。
 
泳ぎ去っていたら、何かにぶつかりました。それを見てビックリ!!なんと
 
オレンジの中に星が見える宝石が!うさ子はそれを
 
場外ホームランで宇宙の果てまでふっ飛ばしました。これで酉友はバーゲンだ!

T-072

朝、目が覚めて窓の外を見ると、そこはインドでした。
 
その証拠に、川にはカレーが流れています。
 
雄大なガンジス川…その流れは、赤ん坊のゆりかごから死人の棺おけまで優しく包み込みます。
 
うさ子は体を川で洗っています。すみからすみまですみずみと。
 
ついでにちょうど持っていた1ヶ月分の洗濯物を洗うことにしました。
 
すると上流から大きな桃が流れてきました。
 
桃を見てうさ子は「おもしろいなあ」と言いました。
 
その桃のどこが面白いかは私たちには推し量れません。そう、私たちには…
 
どう見てもあきらかに尻に見えるのです!!むしろ尻です!
 
よく見るとふんどし姿の少女が、川に体ごとつっこんでカレーをむさぼり食ってます。
 
うさ子は少女を気の毒に思い、洗濯物のスカートを貸してあげました。
 
すると少女はそのスカートでカレーを包めるだけ包むと、そのまま
 
「キャリーアウト!キャリー・ザ・アウト!」と叫びながら拳を振り上げて雄たけびをあげました。
 
「むッ!!フードバトル、開始ね!?」3度のメシよりバトルが好きな
 
いっこく堂ファンのマダム・アダムが乱入。場内騒然。
 
「マダムは引っ込んでなさい!」マダムアダム、早速退場。
 
そしてうさ子も退場しました。
 
会場の外で鉢合わせたマダムとうさ子。ホントは仲良しなので、一緒に
 
お茶をすることに。しかし、うさ子が作ったのはお茶ではなく
 
さしみでした。
 
付け合わせに、クッキーを焼きました。
 
マダムは「まあ、おいしそうなクッキーね!」と言うと、さしみを捨てました。
 
マダムが食べたクッキーは腐敗が進んでいたというのに、さしみは健全な状態でした。
 
さばかれたさしみの魂(ソウル)がまだ生きていたのです!
 
プルプルとうごめくさしみ。マダムはトラウマを思い出しました。
 
それは、えびの踊り食いをした時、えびが胃の中でサンバを踊ったというものでした。
 
「アタシは、アタシはこのトラウマを克服するのよー!!!」そう叫ぶとマダムはさしみを手に取り
 
体の穴という穴に詰め込みました。
 
さしみは、うさ子の心に溶け込み、見事な
 
うさ子のさしみが料亭に並びました。

T-071

今日はステキなうさ子町内1を決める日です。
 
「アタシが一番になるわよ!」うさ子はいっそう輝きを増しています。
 
あまりの輝きに、うさ子自身もビックリです。ついつい輝きを皆さんにお・す・そ・分・け♡
 
輝きを画一化された町内。逆に目立った輝きがなくなってしまいました。
 
そんな時、真っ黒に汚れたうさ子が現れました。キラキラ輝く中でひときわ目立つ汚点…。
 
黒の神秘に目を奪われた町民たちは、自分を黒くしようと…
 
悪そうなことをいっぱい考えてみました。腹から黒くするつもりです。
 
「うーん、親を殺すと見せかけて巨大ロボを作る…」でもあまり黒くありません。
 
「町民すべてを抹殺…。そうよ、そうすれば町内1に!」
 
町民が、バトルロワイヤルを始めようとしたその時です。「待てぇーい!!」
 
黒くもなく、輝いてもいないノリヒコが間に入って町民同士を止めようとしました。
 
そのあまりの普通っぷりに、その場の全員ノリヒコに目を奪われてしまいました。
 
皆は普通の人になるべく、社会に疲れたサラリーマンに扮しました。
 
しかしノリヒコはスーツを持っていなかったため、パジャマで代用しました。
 
でも、パジャマなんですっげー眠くなってしまったので、ノリヒコは25分ほど寝てしまいました。
 
目覚めたときには、微笑みながら手を拭いているうさ子と、おびただしい数の町民の死体が…
 
転がってるように見えてました。幻覚です。
 
「な、なんだ今のイメージ!?オレ、疲れてんのかな…」そんなノリヒコにうさ子は
 
「じゃあこれでもお飲みよ」と、うさ子印のナゾドリンクを無理矢理飲ませました。
 
するとどうでしょう。普通すぎたカレの体から、光り輝くうさ子があふれ出しました。
 
そして1人につき1つおさまるほど増えました。「各自に渡りましたか?」
 
「はーい」なんだか顔の色が土気色になってる町民が、うさ子を半分ほど食べているようです。
 
「さあ、このうさ子を使ってコンテストを始めるわよ!」
 
「はーい!!」町民たちはうれしそうに叫びました。うさ子を酒のツマミにしながら。
 
しかし、全員に浸透したうさ子は町民の体を食い破り、外へと出て、完全な輝きを手に入れました。
 
輝くうさ子たちは集っていき、1つの輝く物体へと合体していきました。
 
完全なる生物の誕生です。
 
とは言っても、うさ子としてはイマイチです。さらに高みを目指そうと、うさ子は
 
飛んでみました。あの空の彼方へ…!!
 
「生物は向上心を忘れてはいけないのです」池田さんの講演は、そこで止められたままです。そう今も…。

T-070

うさ子は今、授業を受けています。教科書の人物写真には、はみ出すほどのヒゲが描きこまれています。
 
隣で授業を受けている友人のテル子がそれを見て驚きました。
 
「ロンゲだー!!」
 
「そこ、うるさいぞ!!」教師がブチ切れました。そしてチョークを
 
投げずに、頭に刺しながら、丈の短い剣道着を着始めました。
 
教師の生着替えを食い入るように見るかと思いきや、テル子とうさ子は
 
『保健室の先生と生徒ごっこ』を始めました。
 
「あぁ、これはいけませんね、手術しましょう、手術」2人のごっこ遊びは程度が低いようです。
 
「メス」「無い」「ポッキー」「はい」ポリポリ。2人の遊びは限りがありません。
 
ということで集中治療室にやってきました。薬物が沢山です。
 
テル子はとりあえず『メホホブルササンX』というラベルのビール缶を手に取りました。
 
「とりあえず一杯」「お、すまないわねえ」酒盛りを始めました。
 
酒が喉にひっかかりました。魚の骨も喉にひっかかりました。
 
医者の不養生状態に陥ったうさ子とテル子。医者を廃業して、救急車を呼びます。
 
しかし到着したのはタクシーでした。
 
タクシーが到着したのです。
 
うさ子とテル子は命に危険を感じつつもタクシーの運ちゃんに「西友に行ってください」と。
 
「はいよー!!酉友一丁!!」「喜んでー!!!」「間違ってるが、よし!!」
 
しかし着いた先は、回転寿司屋でした。えび、タコ、たまご、そして酉友が回ってました。
 
「メニューにある品、全部持ってきて!」強気に大人買いするうさ子。
 
しかし実際は、酉友もけいしか出てきませんでした。
 
「んまー!!この店ってば、とんだパチもん野郎ね!!即打ち壊してやらぁー!!!」
 
両手にちくわを持って、がんばって壊してみました。
 
ぽよんぽよんいいながら、店は壊れていきました。
 
そのショックでとうとう2人はお亡くなりに。
 
場所は変わって、ここは天国。
 
色とりどりの花が咲いています。
 
テル子とうさ子は適当に走ったり、歩いたり、悩んだり、楽しそうです。
 
2人ともお花畑の向こうにある川を泳いでみました。
 
でもカナヅチでした。ブクブク。
 

T-069

「はー、今日もいい天気ねー♡」無数のつららに刺されながら天をあおぐうさ子がいました。
 
およそ1tあまり血を出した後、うさ子は半死気味で踊りだしました。
 
「ほほほほーっ」と踊りながらくるくる回り、空へ飛んでいきました。
 
そして戻ってきました。
 
そして再び空へ飛んでいきました。まるでトランポリン状態です。
 
その間にもどんどん血は失われて、うさ子の残りの血は1割を切りました。
 
そして完全に血が失われたとき、うさ子の体に異変が…!「ハ…ハァアアアァア!!!」
 
なんと!うさ子が光速の速さでコマネチをしているではありませんか!!
 
「コマネチッコマネチッ……」エンドレスなコマネチ。
 
「コマネチしている場合じゃねぇ!」男はうさ子に言いました。
 
男のことをよく知らないうさ子は、相変わらずコマネチフィーバーです。
 
「ノー!!コマネチ」男はうさ子の腕をガシッとつかみました。
 
光速で動いていた腕を一気に止めたせいで、その男の五指はほとんどはじけ飛んでしまいました。
 
「あああ!!指が…指が飛んだせいでぇえ…!!」「キャーン!!」男は女へと変化しました。
 
「こ…これは…生命のシンピ!!」男へと変わった女はスキップしながら明後日の方向へ
 
スキップと全速力の中間くらいの速さで消えてゆきました。
 
うさ子はすっかり素に戻ってました。「コマネチも飽きたわネ…」
 
コマネチに飽きたうさ子は「変なおじさん」のふりつけをしました。
 
「変なおじさん」のふりつけを続けていると、同じ変なおじさんが近づいてきました。
 
「違う!!そーじゃない!こうだべ!!」うさ子のふりつけを厳しくチェックするおじさん。
 
「ああッッ!!天下の変なおじさんからご指導を受けるなんて恐縮であります!」うさ子は
 
ビシィッと効果音を自分で入れつつ敬礼をキメました。
 
しかしそれはオージービーフのポーズでした。
 
「見事だ!うさ子」おじさんは感動に打ちひしがれています。
 
おじさんは感動のあまり、あらゆる液体を流すので、うさ子と同じく干からびてきました。
 
こうして2人は干物になってしまいました。タイミングよくアジの干物の大群が走ってきました。
 
ひからびた2人は「ハイ、20ペソね」どうやら見物料を取っているようです。
 
アジ'sは20ペソもの大金は持っていないので、特技を見せて干物うさ子を
 
魅了しようとしましたが、どっちにしろペソ通貨はここにはありません。
 
そこで、まずうさ子は名前だけ売るために干物キャラバンを開設して、世界中を回ったそうな。回らなかったそうな。
 
おわり

T-068

うさ子がお庭でブラジル体操をしています。
 
右手には、コーヒー豆を作り続けて50年の日系2世、田中さんの入れたコーヒーを持ちながら
 
優雅にブレイクタイムを楽しんでいるケムシがいます。うさ子はケムシにそっと
 
「邪魔」とつぶやきました。そして プチッ と。さらにコーヒーを奪います。
 
「アンタには分不相応よ、このコーヒーは。虫ふぜいが飲んでいいシロモノじゃないわ」悪態をつくうさ子。
 
そしてコーヒーを一気飲みします。「トレビア~ン♪」
 
3オクターブ高い声でケムシは叫びました「あああ~よくも~。くらえ!虫の呪い!!」
 
ケムシは白い糸を吐きました。白い糸がうさ子の肢体に襲い掛かります。
 
うさ子も負けじと赤い糸を吐きました。2人の小指に絡みつく赤い糸。
 
しかしそこはそのテのベテランであるうさ子、赤い糸が付着した程度では心動かされません。
 
でもケムシはうさ子にフォーリンラブです。
 
「オラのよめさなってけろ」ケムシは泣いてます。ケムシに訪れた初めての本気の恋…。
 
うさ子は、あっさりお断りしました。「定員オーバーです。
 
ていうかアンタいっぱいいすぎよ」とうとう白い糸に話しかけるほどまで堕ちたうさ子。
 
そのまま世の中の不平不満をぶちまけます。
 
「赤い糸で結ばれたくらいでいい気になってんじゃないわよ!」うさ子の言葉にケムシはブレイクハート。
 
「ならば…一緒に死んでくれぇえ!!」ケムシはやばい方向に話を持って行きました!!
 
「やっぱりお断りよ。むしろアタシと一緒に踊りましょうよ!!2人でマイムマイムを!」
 
~♪~怪しげな曲が流れてきます。荒城の月みたいです。
 
悩ましげに、苦悶の表情で踊り続ける2人。
 
いつしか時を忘れたまま踊っていたうさ子が正気に戻ってケムシに…
 
そのままパンチ!ケムシはふっとびました。
 
「ひどいじゃないか!折角ダンスで2人の心が1つになりかけていたのに…」
 
「あはっいやだわ、本気になられても困るわよー」
 
そんなやりとりを見て悔しがる田中さん。どうやら痴話げんかと勘違いしたようです。
 
しっと魂が燃え上がる田中さん。そのまま燃えつきてしまいました。
 
田中さんの燃え尽きた後の灰で、うさ子はコーヒー栽培を始めることにしました。
 
「まずはコーヒー豆を3kgほど煮込んで」うさ子は間違えて料理本を見ています。
 
「そのまま一晩鍋を寝かせるわよ」と火を止めました。
 
そしてその鍋は永遠に開かれることはありませんでした。そう、永遠に…。

T-067

大きなのっぽのうさ子さん。おじいさんのペットです。今年で100歳になります。
 
おじいさんの生まれた朝に玄関にやって来たペットです。
 
100年前と寸分違わぬうさ子。今日もおじいさんに一緒に遊ぶようせがみます。
 
「おじーさんと一緒にチクタクチクタクさせてー!!」
 
「しょうがないなあ…ぁ…うっ!!」おじいさんが持病の癪です。おじいさんピーンチ!
 
その場にうずくまるおじいさん。それでもうさ子はおじいさんの胸倉をつかんで離しません。
 
「ヒーラーイーケーンー!!」がくがく揺さぶられながら叫ぶおじいさん。一命をとりとめました。
 
おじいさんはもう100歳なので、そろそろ寿命のようです。あと1回チクタクしたら逝ってしまう勢いです。
 
うさ子はふとつかんでいるおじいさんに力が無くなったことに気づきました。
 
ふるふると力なくふるえ、そしておじいさんが目を見開きました!「ウォーッチマン!!」どうやら妖怪に…。
 
「信じる者は得をするのね!!」おじいさんの復活にうさ子は大喜びです。
 
妖怪になったとはいえ、所詮じじいはじじい。少し延命しただけです。
 
その「少し」は1000年程度です。それはさておき、喜ぶうさ子をじじいは睨みつけます。
 
「お前のせいでわしは死んだんじゃぞお!!」じじいの怒りがマックスに達しました。
 
「でも、アタシがいなかったらこうして延命することもなかったじゃないの!」うさ子の反論は半ばゴリ押しです。
 
「えっ…そう…なの?」じじいは弱気です。
 
「そーよ。あなたはアタシを崇めるべきなのよ」うさ子のゴリ押しは続きます。
 
人を従えることに味をしめたうさ子。ここにうさ子が開祖となったうさ教が発足しました。
 
と思ったらなくなりました。
 
でもおじいさんは弱気のままで、延命1000年の半分をうさ子にあげることにしました。
 
しかし、うさ子にとっての500年はあまりに短すぎます。なぜならうさ子の寿命は一万歳と膨大に長いからです。
 
「ていうか別にいらないしー」うさ子は枝毛を探しながらけだるそうに言います。
 
「ぬぁに!!わしの命を何だと思っとんのじゃい!」じじいはあまりの怒りに血管が切れてしまいました。
 
折角延びた命が台無し。じじいに再びお迎えが。
 
キラキラ輝く天の光。しかしそれはレーザービームでした。あらUFO。
 
「じいさん、家族がお迎えに来たよ」うさ子はじじいに暖かいまなざしを送ります。
 
そのまなざしを背中に受け止め、じじいはUFOの中へ音も立てずに入って行きました。
 
「じいさんは宇宙人だったんだね…気づかなかった。アタシ成長したよ」うさ子は目に涙を浮かべます。
 
じじいを乗せたUFOは、ぐんぐんと空高く舞い、お星様になりました。
 
天国へのぼるおじいさん、うさ子ともお別れ…かと思いきや、執念深いじじいはうさ子も道連れに。
 
劇終。

T-066

ある朝のことです。うさ子は駅のホームで体操をしていました。
 
「はッ、ふんッ、それッ!」腰のキレと手の回転が何よりも大事だとうさ子は思っているので、それはもうキレてます。
 
車掌は、うさ子の体操を毎日見るのが日課です。そのうさ子のキレ気味さに、うっとりしています。
 
うさ子はそんな車掌にブチキレました。
 
「コソコソと物陰からいっつもジロジロと、アンタ、オレオレ詐欺師!?」あらぬ罪を着せられた車掌は
 
「いかにも!」うっかり即答してしまいました。
 
うさ子が通報しようとした刹那、背後から悲鳴が。「キャー!この人、チカンよー!」
 
いつもの人寂しさから痴漢をする、近所に住む林さんの犯行でした。
 
「なんですって!?」車掌よりも、そして音速よりも早く、うさ子は悲鳴のところに駆けつけます。
 
具体的に言うと、地球を3周してから辿り着いたわけです。
 
うさ子が地球を3周する間、林さんの右腕はずっと女性に握り締められたままなので壊死しそうです。
 
「ケ…ケテタス…」どうやら、彼の最後のコトバのようです。うさ子は
 
「え?聞こえなかった。もっかい言って」と無理難題をふっかけます。
 
「よ、よせ!林さん、それ以上喋ったら、喋ったら…!」近くにいた若い男性が、死にかけの林さんの側にかけよりました。
 
林さんがうさ子に喋ったその時!林さんは俊敏な腰つきで激しいダンスを踊りました。
 
さっきうさ子がやっていた体操の真似です。
 
瀕死だったというのに、そのキレは先ほどの本家であるうさ子の体操に勝るとも劣らぬ素晴らしいキレでした。
 
「く…くやしい!アタイ、負けない!」そのキレを見たうさ子も、一心不乱に肢体を動かしました。
 
それを見た、痴漢にあっていた男性(!)は、目を潤ませながら電車に乗って去ってゆきました。
 
それからうさ子と林さんがホームを舞台にして体操し続けていると、いつしか周りには感化されて動き出した聴衆が。
 
拍手喝采する聴衆の中に、もりのどうぶつたちもちらほらいます。『ブラボー!』
 
もりのどうぶつたちが拍手をしながら駅に入ってきます。それを車掌が水鉄砲で撃ってさ。
 
そう、煮ても焼いてもそれでも喰えない男車掌もまた寂しかったのです。
 
もりのどうぶつたちは、車掌の蛮行にひどく憤慨し、車掌をタコ殴りにしました。
 
車掌はタコになりました。
 
しかしここは陸上、タコになった車掌の体はどんどん干上がっていきます。
 
カラカラなタコ状態になった車掌を、うさ子がすかさず物干しに干しました。洗濯日和です。
 
しかしうさ子は実はタコが嫌いでしたので、物干し竿ごと線路に投げ捨てました。
 
タコ車掌は必死にホーム上に上がろうとしましたが、物干し竿が線路にひっかかって上手く上がれません。
 
その時、汽笛が!
 
「ポメニョンジョキョレララドレレモノーーーーーーーフ」「それが汽笛かよ!」うさ子は的確にツッコみます。
 
無情にも、タコ車掌は電車に轢かれて肉片を辺りに爆散させました。
 
そのとき、肉片がリズミカルに動き次々と形になっていきます。車掌…?違います、あれはうさ子です!!
 
「ヤッター!やっとアタシの体操が報われたわ!」うさ子は車掌をうさ子にするために毎朝体操をしていたのです!
 
肉片に寄生した小さいうさ子は、その分布を広め、その辺の動物たちに無節操に繁殖し出しました。
 
こうしてその駅は、うさ子の駅として有名スポットになりました。人気の駅弁は、中にうさ子がもっさり詰まっています。
 
ごちそうさま。

T-065

「うーん、これでもない…」うさ子が何かごそごそとやっています。
 
「おかしいわね、先月通販で買ったアレが無いわ」と押し入れの中にしまった、
 
アフロヘヤーセット一式を必死に探しています。
 
今日のディスコでフィーバーするために、どうしても必要なのです。
 
「フィーバー出来ないんじゃ、忌々しいあのオトコをギャフンと言わせられないわ…!」うさ子は天を仰ぎ怒りに震えています
 
あのオトコとは、ふんわりメレンゲアフロヘヤーでディスコを沸かせた過去を持つ、マロールというフランス人です。
 
ちなみに65歳の現役ホストです。
 
どうしてもフィーバーに妥協を許せないうさ子は、見つからないアフロヘヤーセットの代わりを探すことにしました。
 
「えーっと…あ、あった!」笑顔で取り出したのは、硬くなったわたパチでした。
 
「こーやってわたパチを上につけて…って、取れねェ!!」時間も無いという焦りからノリツッコミもイマイチです。
 
必死こいて頭のわたパチをセットしなおそうとするのですが、その必死さとは裏腹にわたパチはうさ子の腕や手に引っ付くばかりです。
 
あらゆる所に触れば触るほど、わらわら増えるわたパチ。よく見たら少しずつ姿を変えていっているようです。
 
「はっ…コレはアタシ!?」よく見るとわたパチがちっさいうさ子になり、もっさりと絡みついているではありませんか。
 
「お困りのようね、そんなアンタの悩みを無用にするのがアタシ達よ!」
 
ちっさいうさ子達の声。「いや、アタシが困ってるその理由がアンタ達なんだけど」うさ子は冷たく返します。
 
「まあ、ぶっちゃけそうなんだけどね」ちっさいうさ子の1人がぶっちゃけながらうさ子の上でタバコをふかしました。
 
そのタバコの火がまだうさ子になっていない部分のわたパチに燃え広がってさあ大変。
 
どじょうが出てきて「こんにちは。坊ちゃん一緒に遊びま」「やかましい!」
 
胸と体が火事なうさ子は、どじょうを思いっきりぶちました。ん?どじょうが持っているものをよく見ると、何とアフロヘヤーセット一式が!
 
「坊ちゃんが欲しいんはコレやろ?な、オジちゃんとエエコトせえへん?な。」うさ子の欲しいモノを知ってるからこそのいやらし発言です。
 
「お断る!」うさ子はわたパチに燃え広がった炎を使ってフィーバーしようと企んでいたのです。
 
その神々しいダンスと炎で、どじょうだけではなく、ちっさいうさ子やあの男、マロールをも魅了しました。
 
うさ子の情熱に押されて、惰性に満ちていた生活に喝を入れなおしたマロール、情熱をただひたむきに出し、踊り続けました。
 
うさ子は逆に燃え尽きていました。文字通り。
 
しばらくすると燃え尽きたうさ子から、小さなうさ子が芽生えました。
 
「なんと、なんと端麗かつ見事な焼畑じゃ…!!」マロールは踊りも忘れるほどにうさ子の焼畑を見てつぶやきました。
 
そうして、放心したマロールの周りを二種類の小さいうさ子達は、フィーバーしながら回り続けるのでした。めでたしめでたし。

T-064

あるところに、うさぎがいました。そのうさぎとは全く関係ないところに、うさ子がいました。うさ子は白のパンダを集めていました。
「んー、こんなもんかしらね」
ふう、と一息ため息をつき、20匹のパンダをまとめて持ち上げます。
 
20匹のパンダを自分の目の前で持ち上げたうさ子は、そのまま次のパンダを探して一歩一歩前に歩いて行きました。そして視界が遮られたまま歩いていたうさ子は、何かでつまづき転んでしまいました。それは道端でうずくまる只野(ただの)うさぎでした。
 
「アイテー!」
うさ子は転んでしまったせいで折角集めたパンダをブチまけてしまいました。
「あーんもう、サイッテーよ!」
つまづいたうさぎには目もくれず必死にうさ子はバラバラになってしまったパンダたちを集め始めました。
 
そこはかとなく寂しそうな只野うさぎは何とかしてうさ子にかまってもらおうと、さりげなくランバダを完璧に歌いながら必死にマイムマイムのダンスを踊り始めました。
 
その踊りはパンダ達を魅了しました。パンダはその白い肢体をあずき色に染め、ふらふらと只野ウサギに向かって歩いてゆきます。容赦なく踏み潰されているうさ子。ついカッとなってしまいます。
「オンドーリャ!マ、ターンカ、イ!」
何語でしょうか。
 
ところがあずき色のパンダたちは、容赦なくうさ子を踏みつけます。先ほどのうさ子のセリフは、実はうさ語で、パンダには通じない言語です。うさ子の間では、超公用語になっています。怒ったうさ子は仕方なくパンダ語で怒りをぶちまけようとしたのですが、
 
間違えてカリフラワー語をしゃべってしまいました。もちろん、パンダには通じません。
「カリフラワー語はわたしの第ニ母国語なのよねぇ~」
「え?あなたカリフラワー語がわかるの!?」
と、只野うさ子が反応を示しました。只野うさ子はカリフラワー語検定の第1人者のようです。
 
お互いの共通点が見つかった2人には、何処か友達意識が芽生えてきました。うさ子は言います。
「アタイ、アンタのこと好きになれそうだわ!」
2人はお互いの手を握り締めました。すると2人の手には、
 
うさ子、友情の証である「朝食りんごカレー」がのっていました。この友情の証はそう簡単には出てくれません。例えて言うなら「駄菓子のヨーグル側面についているヨーグルかすをひとつ残らず取る」位です。レアです。隠しアイテムです。うさ子はこの現象にマッスルハッスル驚き、思わず「うさ子伝統芸:生贄召喚」の儀式をし始めました。
 
すると、あずき色のパンダ達が止めに入りました。
「アアン!何すんのよう!!儀式は中断すると大変なことになるのよ!」
あわてたうさ子はうっかり儀式を中断してしまいました。すると、爆発音を轟かせ、うさ子は破裂しました。
「うさ子さん…!」
只野ウサギは呆然としてします。しかし、破裂したうさ子の中から、新しい
 
うさ子と一緒に、神遣いうさぎが金うさ子を首ねっこ鷲掴みにして出てきました。神遣いうさぎが只野うさぎに問い掛けます。
「今破裂したうさ子は、1.うさ子、2.金うさ子、さぁどっち?」
すると
 
「3.○×◎☆□◎」
と、選択肢にない答え(放送禁止用語)を言いました。
「え!?そ、そんな!○×◎☆□◎だなんて…は、は、恥ずかすぃ~★」
神遣いうさ子は、頬を赤らめ、もんどりうっています。
「で、答えはなんなんです?」
只野うさ子は冷静に問いかけました。
 
「正解は36番の『桃栗三年、隣の田村は5年で禿げた。』よ」
神遣いうさ子は先ほどの放送禁止用語が相当ショックだったらしく、魅惑的なフラダンスをマッハ6の速さで踊りながら大変流暢な青森方言で答えました。
 
「くっ、そっちだったか…!」
只野うさぎはうちひしがれました。その姿を見て憐れに思った神遣いうさ子は、只野うさぎにラストチャンスを与えることにしました。
「さあ、おいでなさい。あなたは今日からうさ子になれるのですよ」
 
只野うさ子は、恍惚とした表情で神遣いうさ子に近寄ってきました。
「これでうさ子になれるワ…!」
只野うさ子はすがるような眼をして神遣いうさ子にさわりました。
「さわるんじゃないわよ!」
神遣いうさ子は、只野うさ子を地面に叩き落しました。
 
只野うさ子は地面にベチーン。そしてトランポリンの要領で空へ。
「あいつ…神を超えようというの?」
神遣いうさ子は困惑した面持ちです。
 
一方空へ飛んだ只野うさ子は。
「え…?うそ!アタイ飛んでる!むしろ翔んでる!!」
そうなのです。翔ぶこと、それがうさ子の証なのです。只野うさ子は街の人間などを見下ろしてほくそえみました。
 
しかし神遣いうさ子に召喚され、只野うさ子は遣われる一生を送ることになるのですが、それはまた、別のお話。

T-063

桃色:桃色うさ子でございます。
 
純白:純白うさ子でございます。
 
桃色:2人あわせて
 
純白:チョレギシスターズでーす!!
 
桃色:そんな名前だったかしら
 
純白:やぁねぇ。30年前からこの名前だったじゃない。
 
桃色:あらっ、アタシ昨日生まれたばっかりなのよ?
 
純白:ウフリ。
過去にはこだわらないってのが、うさ道なのよ…。
 
桃色:そ、そうなの…?アタシ生まれたてだから判らないわ
 
純白:まぁ、ぶっちゃけ、アタシもついさっき生まれたんだけどねっ。
 
桃色:直後!?
 
純白:うん。
 
桃色:それなのにもう白髪なの!?
 
純白:やーね、コレはウィッグよぅ★
 
桃色:ウィッグって何?ウィッキーさんと何か関係あるの?
 
純白:別に。
あ、ゴメン、ウィッグってウソ。地毛。ゴメンね。
ウソついてたわ。…ホント…。マジゴメン…。
 
桃色:地毛ー?
えー?
今さら素で謝られてもねぇ?
んんー?
 
純白:本当はね、アタシ、ヅラにあこがれてて…。
 
桃色:どうして?
 
純白:それは、アタシが生まれた頃…。
丁度数時間前だったわ。
 
桃色:ふんふん
 
純白:卵の殻を破り捨て、セケンデビューを飾ろうとしたその時よ。
 
桃色:うん
 
純白:アタシの最初の目に映ったのは…。
 
桃色:何?
 
純白:お昼の番組でニカニカ笑ってるタモレさんだった…。
 
桃色:まあ!
それでなんでヅラに?
 
純白:あのヅラ、タダのヅラじゃないわ!
まるで地毛のような質感!
アタシはそのギラギラポマードをたぎらせたヅラにホレたのよ!
 
桃色:地毛よね。
 
純白:え?そうなの?
騙されたー!!騙されタワー!!
 
桃色:いや、地毛に見えるんだったらどうしてヅラだと思ったの?
 
純白:それは、そう…さらにさかのぼること数時間前…
アタシはまだ卵の殻の中にいたわ…。
 
桃色:うん
 
純白:アタシたちの卵の殻の中って、いろいろと外界情報がかかれているわよね。
 
桃色:そうね。常識とか、あらゆるものの基礎知識が描いてあるわね。
アタシ読んでないけど。
 
純白:アタシの卵の殻の中には、この文がびっちり書き込まれていたの。
「タモレ、ヅラか!?」
ってね。
びっちりと。
 
桃色:…びっちりと。
 
純白:そう、そうなのね。
アタシはその言葉に躍らされたってワケね…。
 
桃色:アンタの親、何色うさ子だったかしら
 
純白:アタシの親は、緑とピンクのストライプだったわ。
 
桃色:…そう……
 
純白:ちょっと見づらいけどね。
 
桃色:アナタの親ね…
 
純白:何よ。
 
桃色:いや、やめとくわ。

 
純白:何よ!ここまで言ったんだから、最後まで言いなさいよ!
 
桃色:わ、わかったわよ
気を悪くしないでよ?
 
純白:え、ええ…。
 
桃色:アナタの親ね、いくら頼んでもタモレにヅラを使ってもらえなかった、ヅラ職人…
 
純白:!!!
 
桃色:の、使ってたカツラの素材になっていたのよ…!
 
純白:そ、そんな…
 
桃色:アタシ、聞いちゃったの
「そんな色のヅラ、オレがヅラじゃなくても使えねえだろ」って。
 
純白:だ、だからその腹いせにアタシにウソ情報流したっての!?
 
桃色:…ハッキリとしたことは判らないけど……
そうじゃないともいえないわ。
 
純白:どっちなのよ!!
 
桃色:わかんないわよ!
だから言うのやめようとしたんじゃない!
 
純白:そんな…。
 
桃色:…悪かったわよ
 
純白:ううん、アタイも、悪かった。
 
桃色:そうだ!
 
純白:何
 
桃色:今から、タモレさんに聞きにいきましょうよ!
「アナタ、ナヤミムヨウ?」って
 
純白:イイトモー!
 
桃色:イイトモー!
…フフッ…
 
純白:どうしたの、何笑ってるのよ、アンタ!?
 
桃色:ううん、アナタがアナタでよかったって…それだけ
 
純白:ありがと、桃色うさ子…。
 
桃色:ユーア、ウェルカム、純白うさ子。

T-062

「いけなーい!もうこんな時間!」新妻のひさ子は夕方になってまだ買い物に行ってないことに気付きました。
 
「まあいっか、たしか蔵に保存うさ子があったハズ」ひさ子は新妻ながら慣れたヨウスで蔵に向かいます。
 
スキップしながら。
 
蔵に入ってうさ子の在庫を確認するひさ子。「えーっと、うさ子、うさ子…あ、いっけなーい、コレで最後だわ、今度継ぎ足しておかなきゃ!」
 
しかし最後のうさ子だと思ったものは、実はうさ子ではありませんでした。
 
なんと、うさ子のニセモノ、憂さ子なのです。
 
「ダメじゃー…、それは、ワシが熟成させてとっておいた憂さ子じゃー…」「お義父さん!?」いつの間にかひさ子の義理の父、基夫が立っていました。
 
「あの、それが無いと今夜の夕飯が…」恐る恐る交渉をするひさ子。しかし義父は
 
「断るー!」と叫びました。どうやら聞く耳を持っていないようです。
 
義父に困り果てたひさ子はふと天を仰ぎました。するとそこには
 
大量のうさ子が。
 
もっさりと くんずほぐれつ ひしめきあっていました。どうりで空が暗いわけです。
 
「キャアアー!!」と恐怖するひさ子、しかしコレを利用しない手は無いと考え、
 
巧みなジャンプでうさ子をキャッチし、そのまま義父にスマッシュヒット!連投!連投!
 
「イタ、イタタタタ!」義父は意外に打たれ弱かったようです。それもそのはず。義父は
 
貧弱の化身、ヒン・ジャック・ガリバーの生まれかわりだったのです!
 
と思ったらハッタリでした!
 
「やったかしら…?」ひさ子は虫の息になった義父をのぞきこみました。すると、どうしたことでしょう!!義父はみるみるうちにうさ子の姿に。
 
「随分へっぴり腰になったものね、ひさ子!!」右手の人差し指を一直線に向けてくるそのうさ子は、全身に産毛を生やしていました。
 
「まだ毛も生え揃ってないうさ子がエラそうに!」ひさ子は生きうさ子を見ると狩る気が満々になるのです。
 
ひさ子は楽しそうに素振りをしています。しかし、楽しそうな動きとは裏腹に、表情は般若のようです。
 
「ちょ、何よひさ子、高校ん時じゃアタシに頭が上がらなかったってのに、その態度は…!?」うさ子は友人の変貌ぶりに驚きが隠せません
 
光ったと同時に、うさ子に変化が起きていました。なんと!うさ子のうぶ毛が
 
えもいわれぬ柔らかな感触を持つしなやかな毛へと変化を遂げたのです
 
「…伝説のやわらかい毛…!」ひさ子は無意識につぶやきます。
 
「そうよ、間違いないわ!だって、ほら、手触りが違う!」その毛を触りながら、ひさ子は新たな感情が芽生えてきました。
 
「何よ!人を伝説呼ばわりして!伝説伝説って、アタシゃ平凡な暮らしが良いのよ!ホントいちいち勘に触る子ね!!」うさ子が怒髪天を突いたその時
 
天が割れました。
 
ぱっくりと。
 
その割れ目からなんと現れたのは、金色の光り輝く
 
うさ子でした。
 
「悟りなさい…」金色うさ子はこの世の全てを知ったかぶっている口調で言いました。
 
「こ、今度は伝説にも曖昧にしか記されていない、うさ子界のお釈迦様!」余りに感激しすぎたひさ子は思わず、
 
その場から逃げ出したい衝動にかられました。何を言ってもうさ子にツッコまれる気がしたのです。
 
ひさ子は力の限り逃げました。シヴヤの裏通りを抜け、アサクサデラの人形焼きに化け、スガーモの煙を浴び、とにかく必至にいろいろな所ヘと逃げ回りました。
 
「ココまで来ればもう大丈夫ね…!」安心したひさ子が腰を落ち着けた所は、なんと…!
 
うさ釈迦の耳の上でした。
 
「しまったッツ!逃げ切れてないわッツ!!」ひさ子は途方に暮れました。
 
そんなひさ子にうさ釈迦は穏やかに、母のような愛情を持って語りかけます。「貴女もココで、悟りを開くのです…」
 
「断るー!」ひさ子は逃げました。
 
ふたりのやりとりを見てうさ子は憤慨しました。それもそのはず。
 
うさ子は『貴方の悟りをゆりかごから墓場までご提供する、【うさ子サトリグループ】』の総帥だったのです。
 
やっぱりハッタリでした。「いいかげんにしてください、パパうさ子!」「お、お前、やっと…パパうさ子と…呼んでくれたのか」
 
「もう現実へ帰ってらっしゃいよ!そして、家に帰りましょう。ダーリンが家でまっているワ!」ひさ子はうさ子を諭しました。
 
「…、アタシ、真っ当に生きるわ、誰より自分のために!」うなだれていた顔を上げ、すっかり青くなった空を見上げながらうさ子は言いました。
 
いっぱいいたうさ子はひさ子がちゃっかり蔵に保存してました。「そうね!」ひさ子はうさ子の手を引いて、家に帰りました。おしまい。

T-061

うさ子は今お昼ごはんを食べています。おかずがないので納豆ごはんです。
 
「納豆だって立派なおかずじゃないか!世の中には本をおかずにする人だっているんだ!」どこからか声が。
 
声の主は、その本でした。「オレを見ろー!!
 
穴のあくほど見つめるのだー!!」「お望みどおり、穴あけてやるワ!」うさ子の目からビームが。
 
本はメラメラと燃え始めました。「あ!そうだわ、せっかくだから焼きイモやろう!!おかず!おかず!」うさ子は畑へと走りました。
 
しかし着いた先は砂漠でした。「アァン!バンカーだわ!」
 
うさ子はオアシスを目指しました。「水のあるところにイモはある!!」うさ子は走り出しました!!「ヤキイモ!ヤキイモ!」
 
「タロイモ!タロイモ!」「ヤマイモ!ヤマイモ!」あらゆるイモのコールが聞こえてきました。
 
「ヤマモト!ヤマモト!」微妙に変わってきました。「ハッ私は何を探しに…?!」うさ子はすっかり混乱しています。
 
「ヤマ…ブシ?ヤマブシ?山伏を探すの?そして食うの?」畑の中で立ち止まるうさ子。
 
と、そのとき、偶然山伏とバッタリ出くわしました。「見つけたワー!!」うさ子の目はギラリと光りました。
 
しかし光りすぎてうさ子自身も眩しさに目がくらむ始末。「イヤーン!!」
 
うさ子は心の目で山伏のようすをうかがいました。彼も目を閉じています。彼もまた心の声でうさ子を見つめていたのです。
 
心の目で見つめ合う2人。恋の炎が燃え始めているようです。
 
しかしうさ子はおなかが減っているのも事実。恋人としての山伏を取るか食糧としての山伏を取るか究極の洗濯です!
 
「さあ…3つのうちからどれを選ぶ!?」「え、3つ目は何!?」「両方見逃すのさ」
 
「だめよ、どんな形にせよ必ず手に入れる。みすみす見逃してたまりますか!…ごはん」うさ子にとっては食糧としての見方が強いようです。
 
「ごッごはんって言うな!」「じゃあメシ!」「なおさら悪いわー!!」言い争いながらの追いかけっこ。
 
「珍味ヤマブシ!珍味ヤマブシ!!」うさ子の正気もあと35秒くらいしかもちません。山伏はここぞとばかりに
 
保存食の納豆を懐から取り出しました。「こ、これでどうだ…!!」うさ子は納豆をまじまじと見つめます。
 
「な…!納豆…!!納豆だわ!!」うさ子は納豆に夢中です。「味付けが欲しいわね」山伏をじろじろ眺めながら言いました。
 
「だ…だしでもとろうというのか!?ワシで!」山伏は怯えます。
 
「それならヤマブシよりカツオブシのがうってつけだぞ!」山伏はかつおぶしをうさ子に渡しました。
 
「違うわ!アタシはアンタの頭に乗ってるキノコを入れようと思って!」しかしそんなものはありません。
 
しかたがないので、たまたま持ってたマイタケをあげることにしました。
 
「やったあ!これでヒロミゴーも大喜びね!」うさ子はマイタケと納豆を手に畑を出ました。
 
きざんだマイタケを納豆に入れ、ホカホカごはんにのせました!食べます!
 
「いただきます!」食べてます!「ごちそうさま!」食べ終わりました!タイムは!?「0.01秒!?」
 
「ふぅ…」……。「もうちょっと…なんか…」…「デザートとかねぇ…」……「さっきの山伏、まだいるかな…」
 
ざっと探してみましたが、見当たりません。「もしや…」そう、そのもしやです。山伏はうさ子の腹の中で一生を過ごすことになったのでした。
 
おしまし。おしまし?

T-060

今日のうさ子は花柄でした。
 
せっかくなので、近所のお花畑の花にまじって座り込んでみました。
 
すると土の下から声が聞こえてきました。「アンタ植物なら土に埋まりなさいよ!」
 
「まあ!何よ!!」なまいきなので土を掘り起こし、むんずと引っ張り出しました。
 
引っ張り出したその声の主は、なんと、10年以上芽が出ないままの球根でした。
 
「?!こっここは?!まぶしい!!まぶしいぞ、地上に出たのか…!!…やった…!私の芽が出たー!!」球根は大喜びです。
 
「そりゃあ芽じゃなくて目だわヨ!」うさ子はピシャリと言い放ちます。「そ…そんな…!」球根は
 
悟りました。この10年間に、いろんなできごとを経て、芽は目へと変化していたのです!
 
「そう、それは成長…!英語で言うところの…マ・ハリーク・マ・ハーリ・タ・ヤンバラヤン?」悦に浸る球根。
 
その時、うさ子は右の上空から何かつっこみたそうにこちらを見ているショートカットのほうきに乗った女の子を見つけましたが、あえて無視しました。
 
それは実は第二のマドンナと呼ばれるほどの美女なのですが、今は関係ありません。
 
うさ子が球根に視線を戻すと、なんと足まで生えてきていました。ものすごいスピードで進化しているようです。
 
デンデロデロデロデンデロデロデロ。謎の効果音と共に、球根は少しずつその体を大きくしてゆきます。
 
うさ子は思いました。「捨ててしまおう」
 
「そうはさせるか!」サトラレてました。「でも…だって、あんたキモイんだもん★捨てたくなるのが乙女よ」
 
「キモい?!」球根はショックを受けたようです。そうしてる内に、髪が伸びてロン毛になりました。
 
勢いに乗って顔も美形に変えてみました。しかし、うさ子的にはちょっとイケてません。
 
「マジ燃やす」うさ子は急に腹立たしくなってきました。右手にはガソリンが。もう容赦しません。
 
しかし左手にあったハズのマッチがマッチに変わってました。「マッチでーす」よく見たらコロッケでした。
 
「まぁま、そうカリカリしなさんな。飲みなさいよ」コロッケはうさ子に酒をすすめてきました。
 
うさ子はコロッケをつまみながら酒を飲み始めました。「あら、意外とイケるわ…!」置いてけぼりの球根。
 
「ハハハ…ボクの顔をお食べ…ハハ…」コロッケの声が途切れました。なくなったようです。しかしうさ子はまだ満たされていません。
 
球根はギクリと飛び跳ね、うさ子を見ます。うさ子の腹からコロッケの声が聞こえます。「気をつけろ!」
 
「気をつけよう!」と思った矢先に球根はうさ子に食べられてしまいました。
 
球根とコロッケは、うさ子の体内で長井秀和のモノマネを始めました。しかしうさ子は元ネタを知りません。
 
「ちょっとー、私エンタの神様見てないんだからさー」「知ってんじゃねえか!!」うさ子は2人につっこまれました。
 
さすがにカチンときたうさ子は、自分の腹にパンチを当てます。しかし2人には当たらず、うさ子が苦しむばかり。
 
うさ子はタバスコ一気飲みを始めました。うさ子のレベルが上がりました。2人を倒せたようです。
 
しかしうさ子にも大ダメージが。うさ子はまだ回復魔法を覚えていないのです。
 
「オラにチカラをわけてくれぇえ!!」うさ子は花畑の花から元気をわけてもらえました。花柄にしてきてよかったネ!
 
めでたしめでたし

T-059

「いっけない!国連会議に遅れちゃう!」息を切らせて走るうさ子。
 
それを見つけたアリスが追いかけてきているのに気づきません。「待って!どこへ行くの?」
 
「え、アメリ…カ?」うさ子は会議がどこで行われているか、よくわかっていません。
 
そんなうさ子に、アリスはときめいてしまいました。まあはしかみたいなもんです。
 
すぐに「私も連れてって!」とアリスが言うとうさ子は「カレーが食べたい」と返しました。どうやらたかる気です。
 
「わかったわ。でも材料は目的地に行かないと入手できないわ」とアリス。バックレるつもりです。
 
「じゃあスイスに行きましょう」2人はスイスに着きました。
 
と思ったら台湾でした。
 
見渡す限りのジャッキーチェンに、うさ子とアリスとサモハンは思わずうっとり。
 
「キャー目を寄せてみて!立体に見えるわ!今が3次元だから…4次元に?なってるの?アラ?」
 
しかしそれはジャッキーのワナでした。
 
まんまと引っかかってしまったうさ子。しかしその代わり、ジャッキーがニセモノだという事をアリスが発見。
 
「あれはジャッキーではないわ!シャッキーよ!」叫ぶアリス。寝るサモハン。
 
ちょっとウザイのでそのままサモハンを永遠の眠りに送るうさ子。増え続けるシャッキー。
 
「このままでは台湾とスイスがシャッキーのものになってしまうわ!」アリスとうさ子がハモりました。
 
ハモったついでに、力を合わせて術を放ちます。「超ハッピースーパーハッピーノリノリ!!」
 
「ギャアアアアーッ」ついにバラモスを倒しました。
 
しかしアレフガルドを埋め尽くすシャッキーは消えません。カンが外れたことにヘコむアリス。
 
そんなアリスをなだめようと、うさ子はアリスにプレゼントをしました。アートネイチャーです。
 
憧れの前髪サラサラ感にうっとりするアリス谷村。お礼に歌い始めます。
 
「ギロチンマーニーアー」癒されるうさ子。死に絶えるシャッキー。
 
蘇るサモハン。第二のバラモス誕生です。
 
「わしはバラモス!!中卒である!!」と、高らかに叫ぶバラモス。やる気です。
 
「我輩はうさ子である!名前はまだ無い!」対抗するうさ子。しかしテレビの前に寝そべっています。
 
「お前が寝そべっているから我が暮らし楽にならざり!じっと手を見る!!」何故か怒り心頭のバラモス。
 
その手には「ニンジン、ジャガイモ、タマネギ、肉」と書かれていました。後ろから覗き込み、うさ子は
 
「もしや…あなたもカレーが好きなの?そうなのね?」と問いかけます。しかしバラモスは
 
「ちげーよ。コレ使って…ドレスを作ろうと思ってさ…お前らの」と、そっぽを向きます。
 
「えっ…?」その時バラモスの本当の優しさに触れたうさ子は、アリスと2人でバラモスを地中深くに埋めてしまいましたとさ。

T-058

うさ子は朝日を眺めています。今日もやってしまった完徹生活。うさ子はちょっぴりゲッソリ。
 
そしてモッサリ。さらにメッチョリ。おまけにグッタリです。どうにかして昼型に
 
戻そうと考えましたが、2週間リンゴを食べ続けても効果ナシです。
 
自分を昼型に戻せないとわかったうさ子は、太陽と月の順番を変えようと空へ飛んでいきました。
 
「はーい、そこ行く日と月!!今すぐ順番かわってちょんまげ♡」
 
「んなコト言われたって、うさ子さんだけの私らじゃないんですぜ、のう月?」「だのう日」
 
「だまれ若人!!殺すぞ!!」うさ子は2人にメンチを切りました。
 
「命だけはお助けを~!!」月と太陽はうさ子から逃げようとしました。
 
さすがに両方いなくなっては困るので、うさ子は命だけは助けてあげることに
 
しました。「ちょっと、そこに正座!だいたいアンタラはねー…」しまいにうさ子は
 
説教を始めてしまいました。月はちょうど眠かったので、地球の裏へ消えていきました。
 
「あっ!!月!待ちなさい!!勝手に帰るなんて先生許しませんよ!」
 
「先生ー…いまどきこんな暑苦しい教師、流行んないですよー」太陽は冷めきっています。
 
「だまれ若人!!殺すぞ!!」今度は太陽に集中放火です。
 
「おぅ!殺ってみろよ!やれるもんなら殺ってみせろよ!」今度の太陽は強気です。
 
それもそのはず、ラブラブトキメキウォントな女の子、金星が見ていたからです。
 
金星は、そんな太陽を家畜を見るような目をして見ていました。
 
すると金星の家畜同然の水星や土星が、妬んでいるような目でこちらを見つめます。
 
「ちょっと!!そこなる若人星!!うちのクラスのLove事情を教えておくんなまし!!」
 
「ったく…。これだから最近の女教師は管理が行き届いてないんだよなー」水星と土星はあきれ気味です。
 
「えっ、そ、そっか、アタシ、女…教師…なんだ…」あこがれのジョブに突然なれたうさ子。なんだか
 
照れくさい♡「まぁまぁ、あんたたちの恋の悩みをアタシに話してみなせぇ?ん?ん?」
 
「それよりさー、先生のハナシ聞かせろよー」「そうそう、後学のために♡」やかましい生徒たち。
 
太陽は取り残された気分になってしまい、途方にくれました。
 
「うるさいわね!さっさと授業始めるわよ!」うさ子は女教師の余韻にひたりながら仕事に入りました。
 
「んじゃ、今日はきらきら星・げんじの一生を勉強するわよ…」生徒は不満気です。
 
「げんじっていうのはね、何故ずっとキラキラしていられたかわかる!?わっかんないでしょうねェ…」横目で生徒を見る女教師。
 
「…わかんない子は、停学じゃーッッ!!」「ええー!!?」「ホラ、さっさと答えるー!!」
 
「め…目立ちたがり屋だからであります!」「ちがーう!!」(ズバッ!!)「ぎゃああ…」
 
超スパルタうさ子先生のせいで、銀河中学校は無くなってしまったのでした。

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