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T-016

今日のうさ子はムキムキです。
 
何がって頭がムキムキなのです。うさ子は脱皮しかかっています。
 
その脱げた皮はとても貴重品で、皮1グラムはコショウ1グラムと同じ値段です。
 
それを思い出したうさ子は、脱皮を中断しようとしました。
 
「ここでこの皮を丹精込めて仕込めば、美味しい皮になること間違いなし!!」とうさ子は企んでみたりします。
 
しかし部屋のタンスに足の小指をぶつけ、ショックで皮は全部めくれてしまいました。「がーん!」
 
小指を打ったときの衝撃と精神的ダメージで二重ショックを受けてしまいました。
 
皮も二重になっていました。
 
散々困った挙句、うさ子は二重になった皮を日干しにしてすりつぶしたあと、ふりかけとして食べようと考えました。
 
皮の乾燥を待つ間、ふと部屋の掃除をしようと思い立ちました。
 
うさ子はほうきを素振りしていたら、皮のコトなんかすっかり忘れてしまいました。
 
そのあいだに干していた皮は、風速30メートルの突風にあおられて飛んでいってました。
 
それにも気づかず、うさ子はひたすら掃除に没頭していました。
 
家の天井の大理石をうさ子の手(メガネ拭きにもなる)でひたすら拭いています
 
「それにしても…木造の家に大理石の天井だなんて、我ながら関心しちゃうワ」
 
「これくらいきれえなら姑にもいぢめられないわっ」と一息つくと、誰かが家にやってきました。窓から。
 
クリーニング屋のおぢさんが、きれぇにたたまれたうさ子の皮を持って登場しました。
 
ですが、うさ子はさり気(意図的)に無視です。今度は暖炉の煙突掃除に取りかかってます。
 
腹が立ったクリーニング屋のおぢさんは、暖炉に火をつけました。
 
しかし暖炉だけではなく、うさ子のハートにも火がついてしまいました。
 
それも闘争心です。「ふっ、私に勝とうなど8800円(税別・送料込み)早いわっ」
 
うさ子は煙突の途中の壁を突き破り、あっけにとられているおぢさんと格闘戦を始めました。
 
その激しい戦いは歴史のスコットランドの教科書にも記されている程のすさまじさでした。とにかくぬめぬめとしてすごいものです。
 
おぢさんはアイテムの皮(盾)を装備した。防御力が-2上がった。
 
うさ子はおぢさんを装備した。薔薇力が3.1415上がった。
 
おぢさんはうさ子に取り込まれてしまった。しばらくは動けない。
 
うさ子はとどめを刺そうと恐ろしいものを呼び出した。しかしおじさんにはきかなかった。
 
うさ子は恐ろしいものをしまおうとしたら、何と恐ろしいものはうさ子の足を揉み始めました。足ツボマッサージ攻撃!
 
さすがのうさ子も痛さに耐えられません。ついでにおぢさんも痛がっています。
 
とうとう、うさ子の薔薇力は消えてしまいました。
 
薔薇力が消えたと同時にクリーニング屋のおぢさんが持ってきたうさ子の皮も消えてしまいました。
 
恐ろしいものは、まだいます。
 
うさ子のほうをじ----っと見つめています。どうやら恋をしてしまったようです。
 
「おらの全てを受け止めてけれー!」恐ろしいものはそう叫び、うさ子に飲み込まれました。
 
数分後、うさ子は突然暴れだしました。食当りを起こしてしまいました。
 
おぢさんはそれを哀れに思い、消火器を持ち出しました。「さあ、これで消化するんだ」
 
そんなおぢさんの優しさに触れ、今度はうさ子がおぢさんに恋をしてしまいました。
 
うさ子は恥じらいながら「キューティーハニー」を鼻ずさんで熱烈アプローチしました
 
「♪こっちをむいーて加世子~」「加世子って誰ー!!」突然のボケにおじさんはうろたえました。
 
そしておぢさんは、「おぢさんは…実は加世子だっただYOー!!」と精一杯のボケをかましました。うさ子はもうメロメロです。
 
するとおぢさんにメロメロ状態のうさ子の体色が熟れたバナナ色に変化してしまいました
 
最初のムキムキがすっかりメロメロに変わっていました。うさ子もおぢさんもガッカリです。
 
そのメロメロ加減はとてもすさまじく、うさ子のバナナ色がみるみるうちに白くなってゆきました。雪のように。
 
そして塩のように。
 
そして最後はまるで仏壇用蝋燭のような色になったうさ子はなんと溶け始めてしまいました
 
おぢさんは自分が好きなうさ子が急に愛しく思えてきて、うさ子を何とか元のピンクの宇宙人に戻そうと努力をしました。
 
おぢさんは溶けたうさ子を持って木の周りをぐるぐる回ってみました。するとバターになりました。
 
うさ子内の恐ろしいものが。
 
おぢさんがありったけの声をしぼりうさ子が好きだと言ったその時、うさ子はもとのピンクの宇宙人に戻りました。奇跡が起きたのです。
 
しかし、悲しいかな元に戻ったうさ子はおぢさんへの愛情をすっかり忘れていました。
 
ショックを受けたおぢさんは、うさ子を1人残して、傷心旅行に出ることにしました。
 
うさ子はクリスマス祭りの準備があったことを思いだし、沈みゆく夕陽が見える広場へとスキップしていきました。おしまい。

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