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T-174

明日のうさ子は彼とおデートです。うさ子さんは緊張で夜も眠れません。
 
「このままじゃまずいわ…」うさ子は隣のラマ牧場のラマを数え始めました。
 
なんと数える度に部屋に一匹、一匹とラマが溢れていきます!もはや眠るどころではないうさ子は、
 
箱につめて出荷しだしました。
 
彼の家に。まるで頼んでないピザが届くかのように。
 
彼の家では、彼の母の告別式がしめやかに行われていて、喪主である彼は大変ムッとしました。
 
うさ子はラマを返品しに来た彼に別れ話を切り出されてしまいました。
 
逆上して慰謝料を請求しだしたうさ子。
 
100円を投げてよこされました。彼は本気のようです。
 
その100円でチューインガムにうまい棒、10円ラムネを買い漁るうさ子。満足げです。
 
そのうさ子を見て彼は、ミヤタのヤングドーナツを買わないことに怒りを通り越して、唖然としています。
 
彼はうさ子を見捨て、母の後を追い天国に行きました。庭先警備員から天使見習いへのジョブチェンジです。
 
天国に来てびっくり!羽の生えたうさ子が偉そうに横たわっているではありませんか!
 
「シンデモ イッショヨ」うさ子のこの一言に、彼の背筋は凍りました。
 
凍った背中に羽の生えたうさ子は何かひらめきました。
 
「彼の凍った背筋とアタシの凍った背中、おそろいね!」ひらめきというよりおさらいです。
 
さすがにやってられないと感じた彼は、うさ子を一発殴りました。
 
一発を50回ほど。
 
どっこいうさ子はコンティニューを駆使して涼しい顔です。
 
彼は人生のリセットボタンを押しました。なぜかうさ子の残機が1機増えました。
 
1機増えたうさ子は、8-4に挑むことにしました。
 
即1機死にました。
 
残機稼ぎに走ろうとしましたが、ポイントがありません。進退きわまりました。
 
しょうがないので、スーパーのポイントを稼いできました。ポイントは彼に貢ぎました。
 
彼はポイントで引き換えてきた白いお皿を、うさ子の目の前で割りました。
 
凍りつく空気。しばらくして、うさ子が口を開きました。「私たち、もう終わりね」
 
それは、彼の本望です。付き合っていた頃には見せてくれなかったような満面の笑みをたたえています。
 
うさ子はその笑顔に心が揺らぎました。心の揺らぎを抑えるためにラマを彼に投げました。
 
「このままじゃまずい…」彼はラマ牧場に逃げ込みました。
 
ラマにもこもこされながら一夜を過ごす彼。
 
ところがラマの鳴き声は「ブリュリ ブリュリ」と思ったよりグロく、安心して眠れません。
 
しばらくして、彼が口を開きました。「私たち、もう終わりね」
 
彼はわかりました。うさ子の気持ちを!!「キュン!」
 
引き止めてほしくて付きまとっているわけです!「あッ、これ、ストーカーじゃん!!」
 
すみやかに警察にうさ子を突き出して、彼は立派な天使になったとかならなかったとか。

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