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T-117

うさ子は息をひそめて物陰に隠れていました。
 
なぜなら、これからここを通る人に驚きと感動を与えようとしているからです。
 
しかしまだ何かが足りないのか、驚きと「恐怖」を与えてしまっているようです。
 
そのうちうさ子の中の恐怖がふくらんでいき、実体化してしまいました。
 
ジャーン!新しいうさ子の誕生です!恐怖のかたまりなのでとても怖い顔ですね!
 
「イヤーッ!!この顔、放送禁止ギリギリじゃないの!!セーフなのかアウトなのかTV局行って確かめるわヨ!」
 
「…アゥアゥ!」プロデュゥサァの鶴の一声でうさ子全否定。
 
顔どころかうさ子の人生まで否定されました。キレない訳にはいきません。
 
「…あの、別に問題ないと思うんですけど」リアルにキレました。
 
そうしている間に道行く人々はうさ子に気づいてしまいました。気まずいうさ子。
 
恐怖うさ子と即興で腹話術のものまねをしました。「あれ?声が…」「…あれ?…声が」
 
「「ハモっているよ」」腹話術の新境地です!…すでにやっている人がいましたね。残念。
 
ハモリを通りすがりの音楽プロデューサーが見ていました。「うぅん、おもしろい!
 
アイツと組ませれば『腹話術バンド』の結成も夢じゃない」プロデューサーの目は笑っています。
 
鼻は嘆いてしましたが耳は目に賛成だったので黙らせました。
 
口でしか息ができません。
 
「ヒッヒッフー」どこかで聞いたような呼吸のしかたです。
 
一週間前に練習していた口。それを見ていたうさ子の目はウインクの練習をします。片目ずつなので、合練しかできず、
 
諦めました。うさ子は口だけで驚きと感動、そして恐怖を与えようというのです。
 
そこで通行人にこの恐怖をおすそわけ!!「アタシ、どうよ!!」
 
「ボツ」むせび泣くうさ子。
 
この世にボツほど恐ろしいものはありません。恐怖だけをおすそ分けされました。
 
うさ子は恐ろしさのあまり「オビューン」と叫びます。
 
「ボツ。何かインパクトが足りない」いつの間にか皆が集まってレクチャーしています。
 
うさ子だけが集まって円陣を組んで話し合っています。間がどんどん詰まっていき…
 
ひとりの大きなうさ子になりました。驚きです。そして感動です。
 
LOVE AND PEACE。皆に感動を与えるモニュメント「うさ子」の完成です。
 
モニュメントを構成する成分の8割は
 
お金です。あれだけうさ子が集まったんだから人件費がものすごいのです。
 
それからうさ子は人件費の精算に追われ、ついには息をひそめて物陰に隠れる生活を送るハメになりましたとさ★

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