- 2008/12/11
- テキスト
T-132
12月の初めの日曜日。嫉妬に狂ううさ子たちがファミレスで会議をしていました。
議題はもちろん、うさ子の増えすぎによる貧富の差についてです。『貧』側です。
それを『富』側のうさ子が品川プリンスホテルの屋上から見下していました。
出先の楽屋も8畳間に30人と個室に1人の差。不満も募るよね。
「ここで注目ー!!あたいは革新的な改正案を考えついたー!!」議長が叫びます。
議長は『ごはんですか?』を机に出しました。そう、ねちねち食用のりです。
糊なので原材料はご・は・ん♡「これとカレーを混ぜれば…!」
「ああ、うん…」場にいたうさ子たちのテンションの下がりっぷりは尋常ではありませんでした。
見かねて書記うさ子がご飯を食べたものの、「うわぁ…味の不渡り手形や」とやらかしたんだ。
場が一気に凍りつきました。味も何も感じない絶対零度にまで落ち込みます。
あまりの寒さに室内は凍り、吹雪が起こり、店内全員遭難しました。
そんな事件も『富』側のうさ子にもみ消されてしまいました。
結局『富』側に助けられた『貧』側のうさ子。むしろ借りができてしまう始末。
「不公平な世の中。心が満たされるには体が、腹がいっぱいじゃないとダメなのに…」悔しがる『貧』。
『貧』は『富』に感謝の意すら出さず、黙秘を続けました。
「ちょっと!何か喋りなさいよ!間が持たないじゃない!」『富』は核心を突きました。
「ハラへってんだよ!!」『貧』も核心を突きました。
そこで仕方なく富側が貧側にガムをおごってあげることにしました。
「もうガマンならねぇー!」差し出された手にむしゃぶりつく1人当たり5人のうさ子。
手をむしゃぶられているのを感じている富うさ子。手ごと噛みだす貧うさ子。サスペンス突入です。
それを遠くから撮っているキャメラマン。どうやらカラオケのプロモ映像にするようです。
歌はもちろん『うさ子の愛のテーマ』。発売と共にカラオケ配信スタートです。
すると週間カラオケランキングで『それが大事』を抜いて堂々1位になりました。
ネットでも購買活動がさかんになり、2ヶ月連続1位をキープ。
とんとん拍子でトップを飾る『うさ子の愛のテーマ』。しかし映像の中に規範を逸脱した部分があり、
幻の曲になってしまいました。これに激怒したファンは
ぞくぞくとネットの世界に飛び込みました。「これが世に言うネット社会か…」
しかし彼らを待っていたのはきらびやかでサイバーな世界ではなく、ウイルスに侵された世界でした。
「だめえええ!は、ハードディスクの中見えちゃうう!」この混乱にくさびを打つのは、
うさ子ソフト発売の新作OS「Uindous Bisketa」なのです。終わるのだー。