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T-219

「イタッ!」うさ子は深ヅメをしてしまいました。
 
深ヅメとは、深い森の中で魔物ヅメとエンカウントすることです。
 
しかもバックアタックでした。もうだめです。
 
うまいことビンタを避けましたが、顔に大量の生クリームが直撃しました。
 
おいしい生クリームにうさ子はメロメロになってしまいました。もう夢中です。
 
生クリームに恋したうさ子は猛烈アタックを試みます。
 
生クリームが座りやすいケーキを焼いてあげました。
 
キレイに生クリームを盛りつけましたが、もっともっとキレイに、美味しくできるはず。
 
ゴクリ…生唾が湧いてきます。生クリームの外側にいるヅメによだれがかかりました。
 
ヅメは溶けました。
 
ケーキもついでに溶けました。
 
シュークリームはおいしいです。
 
けれど甘いモノが実は嫌いなことを思い出したうさ子はシュークリームを
 
辛くするために、マスタード、トウガラシ、セメントを入れました。
 
出来上がったシュークリームは、道端に放置されることになりました。食えんし。
 
すっかり忘れた頃に再びそこを通りがかったうさ子は、シュークリーム?を拾っていました。
 
深ヅメしたあの時の思い出が蘇ったのです。
 
そんな折にまたヅメとエンカウントすることになりました。ていうかお見合いです。
 
「あの…ご趣味は?」
 
「それはあなたの友人に言って下さい」ヅメは淡白に言い捨てます。
 
しょうがないので友人のシンドラー君にメールしました。
 
「送信先が間違っています」と無情なシステムからの返答が。
 
どう見てもうまくいっていないお見合いだというのに、うさ子は帰ろうとしません。
 
行きの電車代しか持って来なかったからです。
 
ヅメはうさ子のことがちょっとかわいそうになりました。
 
そこで友人を紹介することにしました。
 
が、そこでヅメは自身も孤独の身ということに気が付きました。
 
うさ子とヅメは「こどくハウス」を建てました。1994年。
 
21世紀の今、そこは人々から「化物寺」と呼ばれています。
 
心外ではあります。
 
しかしビジネスチャンスなのです。
 
「カップルハウス!ラブラブになれる」とうたい、幾多のカップルをとりもちまみれにしていきました。
 
泣き叫ぶカップルを見て高笑いするうさ子とヅメ。
 
2人は初めて心から意気投合して、ガッシと握手!!
 
その拍子に深爪が新しくできました。

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