エントリー

T-107

うさ子はストローを取り出しました。
 
しかし、もう手遅れでした。ツトムくんの容態は悪化するばかりです。
 
でもうさ子は、あきらめずストローをツトムくんの額にブッ刺しました。
 
するとすると!ツトム君に刺したストローから緑の液体が吹き出し、ツトム君の顔色が良くなっていきます。
 
緑色の液体は1つになり、そしてもう1人のうさ子の形になりました。
 
「おめでとう!玉のようなうさ子ですよ!!」ツトムくんの主治医は号泣しながら
 
はげしく、はげしくそしてソフトにランバダを踊っています。
 
皆はそれを静かに見守っていました。
 
むしろ、どっぴきでした。哀れんだ目に気づいた主治医は、ツトムくんを
 
人生の汚点と考え、胸の奥にかたく秘めることを決意しました。それはさておき、緑のうさ子は
 
主治医にすり寄っていきました。どうやら主治医を自分の親と認識したようです。
 
あわてる主治医とストローを刺したまま寝てるツトム君。うさ子は交互に見比べてそして…
 
「あとはよろしくね!」と、主治医に微笑んで、さわやかに去っていきました。
 
去ってはみたものの、うさ子はどこへ行こうか何も考えていません。どうしましょう。
 
「とりあえず夏はブーメランね!!」ということで一気にオーストラリアへ飛ぶうさ子。
 
オーストラリアにはコアラが死ぬ程いました。
 
いっぱい死んでました。
 
オーストラリア領域に疫病の嵐が吹き荒れる中、うさ子はやって来てしまったのですとも。
 
うさ子もとりあえず疫病にかかってみました。
 
そうすることでコアラとコミュニケーションを取ってみようと思ったのです。しかし苦しいだけです。
 
うさ子は隣にいたコアラに助けを求めてみました。
 
「ごめん、ムリ」コアラは言いました。内股にならずにいられない疫病は止まりません。
 
うさ子は内股で歩きながら、とりあえずブーメランを作りにアボリジニーの所へ
 
ブーメランに乗っていきました。
 
「あるじゃん!」コアラは目を飛び出させてビビりました。そうこうしている間にも内股は体を蝕みます。
 
ヒザが本来曲がらない方に曲がりきったコアラの足は折れ、コアラは絶命しましたが、うさ子はまだ大丈夫です。
 
だってうさ子には骨がないんですもの。どんなにヒザが曲がっても平気なのです。
 
両手足をくるんくるん回しながら、コアラ放置のままうさ子は脱出を企て、体を浮かせましたが、
 
浮いても浮いても、空しかありません。どんどん上へ上へ飛んでいきます。
 
「こうなったら…飛ぶしかないわね…『高み』へッツ!!」うさ子は内股になったまま
 
そして足をプロペラのように回したまま『ウルトラマンがかえっていくポーズ(自作)』で上へ上へと
 
耳だけ伸ばし、「これはゆかいですね」と自己満足し、その耳を
 
小さい小箱にしまいました。そこには達筆で「へそのお」と書かれています。
 
「母がいるから私がいる、タンカーがあるから石油がくるんだなあ」と真理を悟ったうさ子がおったそうな。

ページ移動

ユーティリティ

うさ子ログ新着

T-225
2014/09/24
T-224
2014/09/24
T-223
2012/05/31
T-222
2012/05/30
T-221
2012/05/29