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T-112

うさ子は、その日いいお天気だったので、大量に洗濯物を干していました。
 
そう、大量のふんどしを…。
 
まるで風になびく鯉のぼりの様になびくふんどし。白や青、黒もあるのに赤がないので
 
うさ子は染料でふんどしをうさ子色に染めていました。どうやら赤色に染めることをうっかり忘れていたようです。
 
「やらかしたー!アahん、でもいいか」妥協は大事です。
 
大体、ふんどしはつけません。
 
でも、まわしはつけるヨ!
 
でも、まげは無いヨ!
 
でも、ちゃんこ鍋は作るヨ!
 
体からいい香りがするヨ!
 
てか、後光がさしてるよ!!(ふんどしに)
 
うさ子は乾いたふんどしをキレイに畳み、闇市で売りさばきました。売れませんでした。
 
「Damn!何がいけないのかしら」五臓六腑が煮えくり返る思いでふんどしを睨みつけるうさ子。
 
でも、まわしは売れたヨ!
 
まげカツラも売れたヨ!?
 
でも、ちゃんこ鍋は作らなかったヨ!!
 
体から、美味しい香りがするヨ!?
 
てか、後光がさしてるよ!!(売り上げ金に)
 
チャリチャリ売り上げ金を鳴らしながら、うさ子は夕陽をバックに寂しく帰路につきます。
 
「ただいま…」うさ子がさびしくドアを開けると(手動ドア)、子ふんどしがうさ子の帰りを待っていました。
 
「もう!パパのと私のを一緒に洗濯しないでって、言ったじゃない!」子ふんどしはうさ子に怒髪衝天です。
 
うさ子は「うるせえなあ」と思いました。
 
思ったので、だまらせました。
 
無理にだまらされた子ふんどしは、一気に老け込んでばばふんどしになりました。
 
「ばばさま!ばばさまー!」うさ子はばばふんどしに駆け寄りました。
 
「ばばさま、風が止まったよ!」うさ子の住まいは風の谷にあるのです。
 
「みんな、ばばにしっかりつかまっておいで」すっかり役に入っているばばふんどし。
 
ばばふんどしは、電話にしがみついていました。
 
吹き飛ばされるばばあ、息絶える子供たち。
 
うさ子も息絶えました。
 
めでたしめでたし?
 
いや、めでたくないって!
 
ああ、もうスペースがぁぁ…。
 
続きは7月32日発売の「うさことふんどしと私」で堂々完結されるよ☆お楽しみに☆

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