- 2008/11/29
- テキスト
T-120
地下室に監禁され中のうさ子。真っ暗闇の中で目覚めました。
「ううーん、よく寝た…」ムニャムニャと眠そうにあくびと伸びを繰り出します。
あまりにも伸びすぎたために、体が地下を突き抜けちゃいました。てへ♡
地上は土砂降りで、うさ子の上半身は瞬く間にしっぽり濡れそぼりました。
そんなかわいそうなうさ子に、傘を差し出す一人のトシオが。
しかし、トシオはそのまま帰らぬ人となってしまいました。なぜなら、
うさ子が塩を握っていたからです!!そう、トシオはナメ○ジなのでした。
徐々に体を小さくするトシオ。ナメ○ジなくせに伸縮自在の変態生物です。
まあ、ナメ○ジっつっても、べつにナメクジじゃなくてナメ
トシオは王子という権力を使って、なんかこう、悪いことをやっていたらしいので、小さくなって大丈夫です。
「穴があったら入りたい」なるほど、まさしくうさ子が開けた穴がうってつけでした。
でも残念ながら数十メートルにわたってうさ子が詰まっているので、小さいトシオでは引き抜けません。
そこで、隙間にイースト菌を入れてフタをしてみました。
するとみるみるうちにうさ子が膨張!ついには地下室からはみ出てしまいます。
しかしよく見ると、ところどころに穴や隙間が。トシオはうさ子迷路の旅に出ることにしました。
いきなり行き止まりです。あっさりうさ子迷路に消化されてしまいました。
「はーあ、監禁されるのも飽きたし、そろそろシャバに出るかしら」直径5cmの球体になったうさ子は
牢獄のドアの隙間から抜け出しました。ズカズカ進み、地上は目と鼻の先です。
でもサイコロの目が多く出すぎて5マス戻ってしまいました。
しかも、ゴールの直前に「ふりだしに戻る」と書いてあります。
うまく避けたいところでしたが、そう上手くいくはずもなく…。
両足ついて最後の1マスに着地するうさ子。するとマスが2つに割れ、奈落の底へ。
そこは牢屋の中でした。床には「3回休み」と書いてあります。
「ええーっ、またかよー!!」しょんぼりしたうさ子。「また誰かここに落ちたようじゃな…」
「ト…トシオ!!」「へへ…待たせたな」アメコミヒーローばりの登場をしたトシオにうさ子は怒髪衝天。
本当はウルトラマンのように登場してほしかったのです。
そんなうさ子の心を察知してか、トシオはいきなり体に赤い線を引き始めました。
3回休みの1回目を過ごしているうさ子はその心意気に感動し
光を放ちます。心の光が具現化したのです。トシオもつられて発光しています。そして
まぶしさに目を閉じたうさ子が、しばらくして目を開けると、そこにはサイコロの「6」が、6マス先にはゴールがあったのです…!!