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T-151

「みーなさーん!こーんにーちはー!」「こーんにーちはー」ここはデパートの屋上ステージ。
 
乗り気でない大人数人と、悟りきった子供数人がローテンションでこたえています。
 
さらにぼそっと「中の人のギャラって思ったより安いらしいよ」とか言う始末。
 
「ソンナコトナイヨ!」カタコトで答える黒と白のうさ子。さながら
 
アシモのようです。
 
舞台とは関係ないところで着ぐるみなので、浮いています。
 
大人の名刺で、黒と白のうさ子が討ち落とされます。あわれ。
 
あわれんじゃー。
 
子供の視線が舞台上に突き刺さります。司会は戸惑いながら進行していきます。
 
「さ、さーて!今日は、みーんなの大好きな、あの人が来てますよー!
 
朝青竜さんです、どうぞー!」
 
3日待ってもヤツは現れなかったでござる。んのっまっき!(の巻)
 
「あわれんじゃーダメ!」おねえさんはごまかします。
 
そこかしこで遊戯皇を始める子供。舞台完全無視。
 
その頃朝青竜は、スタバにいました。
 
傷心の朝青竜を癒すのは、1杯のコーヒーと
 
ミラクルビスケットでした。そう、彼もまた特別な存在なのです。
 
コーヒーにありったけのミラクルビスケットをぶちこみます。
 
身体の傷は癒えたとて、いくら食べても心までは癒えない朝青竜は、
 
日署に電話しました。
 
角界とのパイプ役として、日署は朝青竜の意向を伝えていたのです。
 
アイドルを卒業すると。もう恋なんてしないなんて言わないよ絶対!と。
 
その決意にウソが無いことを理解した角界の偉い人たちは、
 
朝青竜に格闘技への転向を示唆しました。しかし一部が大反対。
 
そう、ファンの人たちです。ハチマキとハッピを着たファン連中です。
 
人の目から逃れるように、朝青竜が選んだ職業は、養蜂業でした。
 
しかしファンはそれをあざとく見つけ、ヒラヒラドレスを着る事を要求する始末。
 
しょうがないので、ヒラヒラドレスでやってみましたが、蜂がドレスに引っかかります。
 
その姿はさながらバラのようです。そして朝青竜の心のようにトゲトゲしいドレスができあがりました。
 
結局朝青竜は、デパートの屋上で司会の営業を引き継ぐ事にしたのでした。

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