- 2010/03/06
- テキスト
T-194
「そうだ、巨像、狩ろう」うさ子はふと思いました。
栃木に散らばる8体の像を倒したとき、どんな願いも叶うと言われています。
数分後、巨大化したうさ子がきょとんと突っ立っていました。
気がつくと遠くにも巨大化したうさ子がいます。
数を数えるとちょうど8体で、適度に散らばっています。
それぞれが自分の願いを叶えようと、お互いを仕留めるべく走り出しました。
突然、8体のうさ子の体が光りだし、空が真っ暗になりました。
数分後、8体のうさ子を仕留めたうさ子が呆然と突っ立っていました。
首と体がいやに長い巨大なうさ子が空に浮かんでいたからです。
「願いを言え…」と低く野太い声が世界中に響きました。「アタシの願いは…
ギャルのパンティーおーくれっ!」「それは私の力を超えているので無理だ」
そんなこんなで、長いうさ子は帰ってしまいました。
うさ子も夜行バスで帰りました。
隣のオッサンのイヤホンから音が漏れていて、もうブチ切れのうさ子。
『ズガガンガガン♪』ブチ切れつつもノリノリなうさ子。オッサンに向かって
コブラを投げまくり!怖くて失神したオッサンからイヤホンを奪うと
鼻にぶっ刺しました。口から漏れる音。さながらスピーカーです。
右目が再生、左目が停止、右耳が巻き戻して、左耳が早送りです。
しかし他の乗客の迷惑も考えて、オッサンスピーカーは放置しました。
「しかし、このオッサンスピーカー…売れるな!」19,800円で販売開始です。
売れまくったので0を1個追加しました。198,000円、果たして反応は…
売れまくりです。この利益で城を購入しました。
数分後、城が鬼に攻められて一部壊れてしまいました。
うさ子は城の体毛につかまり、上へ上へと登っていきます。
しかし、途中で城に振り落とされてしまいました。登り直しです。
登り疲れたうさ子は、途中のバルコニーで一休み。しかし城は容赦なくゆれます。
うさ子はそれをゆりかご気分でいなします。ばっちり体力回復です。
元気になったうさ子は、オッサンスピーカーと鬼を呼んでお茶会をしました。
もちろん、コブラ茶です。
茶の中を泳ぎまわっていたコブラに全員食べられてしまいました。ばんじきゅうす!
コブラは丸呑みしてくれてたので、全員無事です。胃液に溶かされる前に
金銭的な交渉を始めました。金ならあるのです。
「やっぱり世の中金だよな!これだけの金があれば、たいていの願いは叶う!」結局、願いは…
叶い、巨大化したうさ子がきょとんと突っ立っていました。