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T-020

ある晴れた雨の日のこと。「くっはぁぁ…」うさ子は大あくびをしながら、屈伸運動をしていました。
 
「暇だわー。九十九里浜にでも行こうかしらー」うさ子は宝くじを眺めながらつぶやきました。
 
宝くじの中にはくず貝がでかでかと輝いていました。その貝を見てうさ子は若い頃苦労したことを思い出しました。
 
そう、それはうさ子の耳がまだ黒色だった頃のこと。雲り空の下、うさ子がくず貝探しの旅に出た時のことでした。
 
すると大きなクレーンでくす玉が釣られているのを発見しました。「まあ、旅立ちを祝ってくれるのねぇ!」
 
うさ子はくす玉を割るべく、岩をそれに投げつけました。それがクマバチの巣だとも知らずに…
 
当然のごとくクマバチはうさ子めがけてまっしぐら。トップブリーダーもビックリです。
 
「くっくっくっ…。甘いわね。このワタクシを誰だと思ってるの!?」うさ子は苦笑しながら、クマバチを華麗に避けました。
 
しかしクマバチもしつこくうさ子の愛らしいエクボめがけて突進してきてます
 
「くらえっ」うさ子は首からハチめがけて煙を吐きました。ハチのくん製のできあがりです。
 
ハチのくん製はうさ子の村の珍味です。牛乳臭いところが村中のクモたちに大人気です。
 
くん製にクモが群がります。思わずのけぞるうさ子。「キャー!クモだわー!」
 
そこでうさ子はククレカレーでカレーまんを作ってクモの群れに投げ入れました。
 
しかしクモは苦労して作ったカレーまんを踏んづけ、黒い群はうさ子に近づいてきました。
 
「このクモどもめ!私の作ったカレーまんは食えねぇってか?」うさ子はキレ気味です。
 
クモたちはあっさりうさ子に謝り、お詫びにマークの靴(韓国製)を3足渡しました。
 
しかし靴はどれも22.5くらいで、26くらいの足には履けませんでした。
 
「履かぬなら、履くまでまとう、ホトトギス」そう言ってうさ子は、クモたちを靴の中に閉じ込めてしまいました。
 
「…その後、どうだったかしら…」うさ子の、九九もバッチリの脳にも、それ以降の事は記憶されていませんでした。
 
「そうだ、椅子でくるくる回るんだったわ」うさ子はくるくる回る椅子を探しにいきました。
 
くるくる椅子を探しに行ったうさ子は、途中で誤って食べた木の実のせいで今までのことを忘れ帰宅しました。
-完-

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