- 2008/08/20
- テキスト
T-019
今日のうさ子はノリノリです。なぜなら…
大好物のキムチなべ(ぎょうざ入り)を10人前食べたからです。
しかしそのおかげで人前に出られません。1人でひっそりとしています。
するとそこへギョウザダンサーのMr.スペアナが現れました。
Mr.スペアナさんがうさ子に向かって言いました。「ギョウザ・スキ・トキメキ・ブギウギ?」
「は?ていうかダレ?」とうさ子。
Mr.スペアナは華麗なダンスを見せつけながら名乗りました。「私は
第4649回キムチ・チゲ早食い競争チャンプ---Mr.スペアナ(仮)よっ!!」
「しらねーよ。アンタ帰れ」とうさ子はくるりと方向転換しましたが、ここはうさ子の部屋
のようで実は保健室だったので、うさ子は行き場が判りません。そこで
「アンタしかいないから聞くけど、こっから青森のりんご園へはどっち?」とMr.スペアナに
聞くと、Mr.スペアナは「こっちだけど…」と右の方を指しますが、
指先は上を向いていましたので、うさ子は「オッケィ!!」と言って飛び上がりま
せんでした。そして思いっきり右ナナメ45度の角度で地中へもぐってゆきました。
ズゴモモモ…と効果音が入ります。
…と思いきや、その音はMr.スペアナの耳から発せられていました。
そして目玉からはさりげなくですが、マジンガーZのテーマが………うさ子は不気味に
キュピーンと目を光らせます。この曲を聞くと条件反射なのです。
その光は、Mr.スペアナの心をとらえました。「おおお…!!」
とおたけびをあげたと思ったら、Mr.スペアナが急にコサックダンスを踊りながら
ぐるぐる回転しながら宙を浮き始めました。
「これでりんご園に行けるわ!!」うさ子は嬉しそうです。
そしてMr.スペアナの教えをやぶって、とりあえず左に3時の方向で歩きはじめ
たところで「きゃあっ」……落とし穴があったようです。
「ふっ…ふはははは!!かかったな!うさ子!!いや、王!!」
「なにぃ~私が王と知っている、そこのダンディーでオッチョコチョイそうなアナタは…!
誰なんだー!!」
Mr.スペアナはニヤリと笑いました。「ふっ。俺こそが…俺こそが
世界一皿洗いが早い男(ギネス認定)陳・チョレギ・タコス・539(ゴサク)だー!!
知るかー!!っていうかMr.スペアナと陳(以下略)とどっちなんだよ!!」
「何を1人で言ってるのかしら…」1人で燃えるMr.スペアナを横目にうさ子はクールです。
あまりにクールすぎて、気づけば周りは氷河期になっています。
「ばびゅーっ。寒っ」うさ子は凍ってしまいました。動けません。
Mr.スペアナは、自らの炎でうさ子をとかしました。優しく微笑むMr.スペアナ。
そんなMr.スペアナをうさ子は空腹のあまり食べてしまい、1日が過ぎました。