- 2012/05/17
- テキスト
T-209
うさ子ははちみつを浴びています。くまにこれから食べられるためです。
耳の中までていねいにすりこんでいきます。
はちみつを提供してくれた、マタギの高村健さん(72)は、うさ子にその理由を尋ねた。
そんなナレーションを自分で脳内に流しながら、内蔵まではちみつで満たします。
身体をはちみつに乗っ取られてしまいました。くまさん大喜び。
しかしはちみつはくまさんを飲み込みパワーアップ!
はちの巣になりました。
通りがかった王様うさ子は、そのはちの巣をオブジェにしようと持ち帰りました。
全身はちの巣にされましたけどね。
1つの街を飲み込むほど巨大になったはちの巣を駆除するために、軍隊が出動しました。
まあ全身はちの巣ですよね。もう穴だらけってもんじゃないです。
その威力、まさにヘビーマシンガン。弾数はそれなりです。
ちょっと落ち着いてきたので、はちの巣らしく森に帰りました。
森では巨大グリズリーが笑顔で待ち構えておりました。
そんな彼も今では立派にはちの巣として人生を歩んでいます。
そこへはちの巣ハンターの夫婦がやってきました。
気づかれずにはちの巣に近づくと、表面を調べて…細い針で一撃!
巣の中にいる女王ばちの腰にヒット!長らく悩まされていた腰痛が治りました!
暗雲が晴れ、すべてが終わって平和が戻ったのでした。
2万年後、元うさ子のはちの巣と元巨大グリズリーのはちの巣は子持ちになっていました。
しかし、はちの巣ハンターの主婦だけは化石になっていました。主婦だからです。
そんなはちの巣をどや顔で見つめるうさ子。
ムカつくので全員で舌打ちしました。
「っていうか、あいつ今何歳なんだよ…」2万年前のはちの巣の子が言います。
うさ子を1度でいいから消してみたい。そんな想いがふつふつと湧いてきます。
「キェーーーーーーーーーーーッ!!」うさ子が突如うめきだしました。
「5!」カウントダウンも始めました。
「6!」
「7!」うさ子が7つに分裂しました。
「6!」
「4!」
「3!!」はちの巣の子が周りをにらみつけます。
「2!!」7匹のうさ子が再びはちみつを塗りたくります。
「1?」2の前の数字がうろ覚えでした。
全員「はちみつ、だーいすき!!」