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T-216

足の裏に何か刺さってる。
 
シルバニアファミリーのウサちゃんの鋭利な耳でした。まさに妖精。
 
耳以外はどこにあるのでしょうか。あたりを見まわします。刺さった耳はそのままです。
 
「これがうさ界七不思議の1つ…」おばあちゃんは言いました。
 
おばあちゃんがもぐもぐしている口の中に、ウサちゃんの耳以外がありました。
 
ウサちゃんです。
 
もぐもぐされてるウサちゃんを助け、とりあえず刺さっていた耳をつけてみます。
 
溶接。
 
溶接した根元と頭が熱でドロドロ溶けだして、ちょっとしたバイオハザードです。おぉう。
 
ヤケになって全部溶かして練り固めてみました。あっちい。
 
消したい過去もついでに混ぜていました。
 
なんということでしょう!きれいなうさ子が出来上がりました。
 
しかし、足の裏に何か刺さっています。
 
「こまけぇこたぁいいんだよ!!!」刺さっているものをうさ子は
 
電解。
 
電気バチバチの演出で骨がスケスケになったお陰で、あばらにヒビが入っていることがわかりました。
 
「こまけぇこたぁいいんだ…いいんだ…」うつろな目でウサちゃんに語りかけます。
 
ウサちゃんはふるえるうさ子の手を取りました。
 
美しい友情が芽生えた後、ウサちゃんはキャラがかぶっていて気に入らないうさ子の手をへし折り
 
耳をガッと持ち、至近距離で「お前は余計なんだよ!!!」と絶叫すると
 
ウサ耳の代わりにゾウの耳をつけてあげました。住み分け完了。
 
ゾウの耳は案外便利で、飛べるようになりました。
 
気の向くまま近所を飛んでいたら、子供に石をぶつけられました。
 
うさ子は子供につばを吐きかけました。
 
子供は怒り心頭でボウガンを放ちました。
 
みごとうさ子に命中して、子供はうさ子ブロマイドをプレゼントされました。
 
さらに、血で染まったボウガンの矢もついてきました。
 
「ペロリ…こっこれは!!?」
 
まるでクリアクリーンのような味でした。
 
「おい、他の部分なら別の味がするかもしれねぇぞ。つかまえろ!」子供たちはうさ子を狩り始めました。
 
これが俗に言う「世界うさ子狩りブーム」のきっかけです。
 
「一狩り行こうぜ!」が合言葉です。
 
そんな世界を尻目に、うさ子は宇宙(そら)で無重力の旅を満喫しました。
 
「こまけぇことはいいんだ…いいんだ…」
 
細かいことを考えすぎたうさ子は足裏にウサ耳が刺さっていることに気づき、そこで初めて痛がりましたとさ。

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