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T-060

今日のうさ子は花柄でした。
 
せっかくなので、近所のお花畑の花にまじって座り込んでみました。
 
すると土の下から声が聞こえてきました。「アンタ植物なら土に埋まりなさいよ!」
 
「まあ!何よ!!」なまいきなので土を掘り起こし、むんずと引っ張り出しました。
 
引っ張り出したその声の主は、なんと、10年以上芽が出ないままの球根でした。
 
「?!こっここは?!まぶしい!!まぶしいぞ、地上に出たのか…!!…やった…!私の芽が出たー!!」球根は大喜びです。
 
「そりゃあ芽じゃなくて目だわヨ!」うさ子はピシャリと言い放ちます。「そ…そんな…!」球根は
 
悟りました。この10年間に、いろんなできごとを経て、芽は目へと変化していたのです!
 
「そう、それは成長…!英語で言うところの…マ・ハリーク・マ・ハーリ・タ・ヤンバラヤン?」悦に浸る球根。
 
その時、うさ子は右の上空から何かつっこみたそうにこちらを見ているショートカットのほうきに乗った女の子を見つけましたが、あえて無視しました。
 
それは実は第二のマドンナと呼ばれるほどの美女なのですが、今は関係ありません。
 
うさ子が球根に視線を戻すと、なんと足まで生えてきていました。ものすごいスピードで進化しているようです。
 
デンデロデロデロデンデロデロデロ。謎の効果音と共に、球根は少しずつその体を大きくしてゆきます。
 
うさ子は思いました。「捨ててしまおう」
 
「そうはさせるか!」サトラレてました。「でも…だって、あんたキモイんだもん★捨てたくなるのが乙女よ」
 
「キモい?!」球根はショックを受けたようです。そうしてる内に、髪が伸びてロン毛になりました。
 
勢いに乗って顔も美形に変えてみました。しかし、うさ子的にはちょっとイケてません。
 
「マジ燃やす」うさ子は急に腹立たしくなってきました。右手にはガソリンが。もう容赦しません。
 
しかし左手にあったハズのマッチがマッチに変わってました。「マッチでーす」よく見たらコロッケでした。
 
「まぁま、そうカリカリしなさんな。飲みなさいよ」コロッケはうさ子に酒をすすめてきました。
 
うさ子はコロッケをつまみながら酒を飲み始めました。「あら、意外とイケるわ…!」置いてけぼりの球根。
 
「ハハハ…ボクの顔をお食べ…ハハ…」コロッケの声が途切れました。なくなったようです。しかしうさ子はまだ満たされていません。
 
球根はギクリと飛び跳ね、うさ子を見ます。うさ子の腹からコロッケの声が聞こえます。「気をつけろ!」
 
「気をつけよう!」と思った矢先に球根はうさ子に食べられてしまいました。
 
球根とコロッケは、うさ子の体内で長井秀和のモノマネを始めました。しかしうさ子は元ネタを知りません。
 
「ちょっとー、私エンタの神様見てないんだからさー」「知ってんじゃねえか!!」うさ子は2人につっこまれました。
 
さすがにカチンときたうさ子は、自分の腹にパンチを当てます。しかし2人には当たらず、うさ子が苦しむばかり。
 
うさ子はタバスコ一気飲みを始めました。うさ子のレベルが上がりました。2人を倒せたようです。
 
しかしうさ子にも大ダメージが。うさ子はまだ回復魔法を覚えていないのです。
 
「オラにチカラをわけてくれぇえ!!」うさ子は花畑の花から元気をわけてもらえました。花柄にしてきてよかったネ!
 
めでたしめでたし

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