- 2008/11/19
- テキスト
T-110
「く…クルシイ…」うさ子はがけっぷちです。手を離すと谷へまっさかさまです。
「あーれー、お助けー!」うさ子の心の叫びが届いたのは、8時間後のことでした。
なので、とっくにうさ子は谷へ落ちていたのです。
でもうさ子は平気でした。これも毎日ゴーヤーをチャンプルーして食べていたおかげです。
まあ、ゴーヤっつっても本当はゴーヤじゃなくてモーヤなんですけどね。
モーヤってなに
それは置いといて…。うさ子の助けを聞いたおっさんがうさ子のもとへ駆け寄ると…
目から血を流しながら楽しそうにリズムを取るうさ子がおっさんを見つめていました。
おっさんは、そんなうさ子を見て腹立たしくなりました。どうしてかしら。
結局「生理的にダメ」という結論が出ました。「ゴメンとしか言えない!」と返し、むせび泣くうさ子。
くやしかったので、うさ子はおっさんを殴ってみました。
するとおっさんから重い右アッパーが飛んできました。つうか鉄アレイでした。
くやしいので、鉄分を飛ばしました。Feです。
うさ子はまたたくまにかたくなりました。
おっさんは、鉄うさ子を溶かして刀を作りました。
妖刀「村正うさ子」の誕生です。斬られたい衝動にかられるのです。その刀を持ったおっさんは…
ビールのお供にもう1品お手製料理を作ってみました。
刻みすぎたネギのせいで、村全体が日本のハーブことネギのかほりに包まれました。
いい虫よけになります。
でもうさ子自身の発する「もっさりフェロモン」に虫(セミ限定)が寄ってきました。
あっというまに、近寄りがたくなってしまいました。
おさらいすると、村正うさ子という刀からはネギともっさりフェロモンの香りが漂っているわけです。
すばらしいので特許を申請してみました。
誰も使わないだろうということで却下されてしまいました。それならばとギネス協会に申請。
するとあっさりOKが出ました。やったあ☆
「な…なんだってェー!!!」顔の穴という穴を開けてそのしらせに驚く林田。
ところで、林田って誰なんだよ!?
彼は「ギネスにつまらない…いえすばらしい記録を申請したいヤロウ」略して「丸はげ」です。
「おまえ…いいなァ!!」本当にうらやましげです。笑顔とせつなさが乱れています。
いとしさと切なさと心づよさが丸はげに突き刺さりまくります。
そんな複雑な想いが丸はげを最強モンスターにしました。
そこで小国の王様は最狂丸はげの討ばつ隊を募りました。勇者には村正うさ子が進呈されます。
うさ子は勇者をとなりのオバちゃんに丸投げし、パチンコでボロもうけしました。
「…殿!!もう蛮族がそこまで!!」殿は話を読んだ所にしおりを挿し、戦に赴いたのでした。