- 2008/12/28
- テキスト
T-149
「今日はうさ子のライブに来てくれてありがとうっ!!
だがライブはもう終わりだ!
ここが貴様らの墓場となるのだ!!
しかし、生き延びるチャンスを与えてやろう。…私と共にダンスをしろ!!!
ひとつも狂わずリピートアフターミー!するのだ!!
ということで皆さん両手がぶつからないように広がってください。はい。はい、そうです。
では参りましょう!首を360度まわしてふくろうダンス!さんはい!」
以上が、大量殺人事件のVTRです。容疑者は未だ捕まっておりません。
警察がさじを投げたこの難事件に、一人の紳士が立ち上がりました。
その名もセバスチャン。彼は全裸で犯人探しに立ち上がったのです。
「犯人は私だ!(わいせつ物陳列罪の)
もうしません!もうしませんから親には言わないでくださあぁ…!!」
全裸のかわりに、全身黒タイツをかぶりました。目つきも悪くなり、明らかに犯人っぽいです。
暗闇に隠れて犯人探しを始めた所、毎晩すれ違う女性に一目惚れ。
そこで女性の後をつけることにしました。あくまで事件の捜査目的です。あくまで、ストーキングではありません。
女性の通勤路、食事のこんだて、髪の毛の採取。すべて知り尽くしました。ストーキングではありませんが。
当然ゴミ袋もあさっています。防犯のために切り刻まれていた下着やレシートなどもきれいに復元。ええストーキングではありませんとも。
そこまで話した所で、取調べの人はセバスチャンの容疑を固めました。ストーカーの。
そしてついに逮捕したのです!うさ子を。あ、ちなみにセバスチャンは逃げました。
「セバスチャンはどこへ行った?」「え、さっきあっちに…」「バッカも~ん、そいつがルパンだ~!」
そのすきにうさ子は通気口から逃げ出しました。
警官の心を奪って逃げました。なんという
切ない事を。心を奪われた警官は、あてもなくうさ子を探し回ります。
あの人に会いたい。その一心で。
セバスと警官のダブルストーキングに頭を悩ますうさ子。
まだ未成年だったので、少年院に入る選択肢を選びました。
日本の法律はうさ子に、いや宇宙人に甘くはありませんでした。
「全国ツアーで客が5万人以下しか来なかったらバツゲームね」国が下した決断でした。
「5万人など余裕だ!」場所は幕張メッセ。しかしライブ当日は、東京ゲームショーとかぶっています。
手始めにうさ子は東京ゲームショーの主催者を洗脳しました。
「すべてのゲームを君にあげよう」洗脳に成功しました。
しかし、駄作ばかりでした。
そもそも洗脳の必要はなかったんじゃ…と思いつつ、ライブの準備をするうさ子。おかげで遅れ気味です。
「今日はうさ子のライブに来てくれてありがとう!!だがライブはもう終わりだ!」
そこはうさ子の墓場となりました。