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T-149

「今日はうさ子のライブに来てくれてありがとうっ!!
 
だがライブはもう終わりだ!
 
ここが貴様らの墓場となるのだ!!
 
しかし、生き延びるチャンスを与えてやろう。…私と共にダンスをしろ!!!
 
ひとつも狂わずリピートアフターミー!するのだ!!
 
ということで皆さん両手がぶつからないように広がってください。はい。はい、そうです。
 
では参りましょう!首を360度まわしてふくろうダンス!さんはい!」
 
以上が、大量殺人事件のVTRです。容疑者は未だ捕まっておりません。
 
警察がさじを投げたこの難事件に、一人の紳士が立ち上がりました。
 
その名もセバスチャン。彼は全裸で犯人探しに立ち上がったのです。
 
「犯人は私だ!(わいせつ物陳列罪の)
 
もうしません!もうしませんから親には言わないでくださあぁ…!!」
 
全裸のかわりに、全身黒タイツをかぶりました。目つきも悪くなり、明らかに犯人っぽいです。
 
暗闇に隠れて犯人探しを始めた所、毎晩すれ違う女性に一目惚れ。
 
そこで女性の後をつけることにしました。あくまで事件の捜査目的です。あくまで、ストーキングではありません。
 
女性の通勤路、食事のこんだて、髪の毛の採取。すべて知り尽くしました。ストーキングではありませんが。
 
当然ゴミ袋もあさっています。防犯のために切り刻まれていた下着やレシートなどもきれいに復元。ええストーキングではありませんとも。
 
そこまで話した所で、取調べの人はセバスチャンの容疑を固めました。ストーカーの。
 
そしてついに逮捕したのです!うさ子を。あ、ちなみにセバスチャンは逃げました。
 
「セバスチャンはどこへ行った?」「え、さっきあっちに…」「バッカも~ん、そいつがルパンだ~!」
 
そのすきにうさ子は通気口から逃げ出しました。
 
警官の心を奪って逃げました。なんという
 
切ない事を。心を奪われた警官は、あてもなくうさ子を探し回ります。
 
あの人に会いたい。その一心で。
 
セバスと警官のダブルストーキングに頭を悩ますうさ子。
 
まだ未成年だったので、少年院に入る選択肢を選びました。
 
日本の法律はうさ子に、いや宇宙人に甘くはありませんでした。
 
「全国ツアーで客が5万人以下しか来なかったらバツゲームね」国が下した決断でした。
 
「5万人など余裕だ!」場所は幕張メッセ。しかしライブ当日は、東京ゲームショーとかぶっています。
 
手始めにうさ子は東京ゲームショーの主催者を洗脳しました。
 
「すべてのゲームを君にあげよう」洗脳に成功しました。
 
しかし、駄作ばかりでした。
 
そもそも洗脳の必要はなかったんじゃ…と思いつつ、ライブの準備をするうさ子。おかげで遅れ気味です。
 
「今日はうさ子のライブに来てくれてありがとう!!だがライブはもう終わりだ!」
 
そこはうさ子の墓場となりました。

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