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T-165

うさ子はストローを取り出しました。
 
52本。
 
すべてヤクルトに突き刺しました。
 
クラス一丸となって行う、ヤクルト5ガロン早飲み大会の練習です。
 
ヤクルト1本に52本のストロー。見ものです。
 
のみものです。
 
しかも、のりものでもあります。
 
いがいと、ほりだしものですよね。
 
しかし、手品の出しものに使われるのです。
 
「何の変哲もないヤクルト…ハイッ!みごと52本ものストローが!!」
 
そしてそこから52羽のハトがぬるりと出てきました。
 
見ものです。
 
残念、食べものです。
 
いやいや、生きものです。
 
そのうえ、きものだったりもします。
 
まものな一面もありますよ。ハーッ!
 
ギャラを稼ぎ終えたうさ子は、ハトを食べる事に
 
しました。ストローでちゅるりと吸います。羽だけがそこに残されます。
 
ちゃんとハト型に残っているので、壊すのはもったいないです。
 
52人が一丸となって、2ヶ月後に迫った「ハトの羽毛編み大会」の練習です。
 
その前にふんわり舞ってしまっている羽をなんとかしなくては!
 
「何とかしました」うさ子は舞い踊り、羽を吹き飛ばしました。
 
これが後々伝説となる「うさ子の舞」です。
 
52人全員がうさ子をうざがり、うさ子がクラスメイトではないことを思い出しました。
 
「うさ子」が「うざ子」になった瞬間です。「おめでとう」「おめでとう」「おめでとう」
 
「ありがとう」「うるせえ」「ふざけんな」個別に返事をする律儀なうざ子なのでした。
 
「メルシー」「メルシー」「メルシー」ちょっと気どってみたのがまたうざいです。
 
炊きたてが食べたいがために、研いだところで放置してあるお米も炊いてしまうくらいうざいです。
 
あまりのうざ子のうざさに、不可視の存在になってしまった、元・うさ子。
 
ん?元・うさ子?うざ子?
 
このままでは名刺が刷れません。
 
役所で「うさうざ子」として姓名変更手続きをしました。
 
即却下され、キレるうざ子。そして。
 
うざ子はストローを取り出しました。「これで役所を潰してやる!」それが今の王様、通称おおものなのです。

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