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T-033

真っ暗な闇の中、うさ子は1人でさまよっていました。
 
「あ"ーーー…昨日飲みすぎたかしらねェ…」日付はすでに変わっていました。
 
「いけない、早く帰らないと灰になってしまうわ」そう、それは吸血うさ子でした。
 
東の空はまだ大丈夫です。うさ子は棺桶を探してキョロキョロしています。
 
「あ、あった!」暗闇でそれらしきモノを見つけて入るうさ子。しかしそれはカンオケではなく
 
鈴木さんのドカンでした。奥さんと子供も一緒です。
 
先住民の鈴木さんに何とも言えない腹立たしさを覚えたうさ子は、2コママンガ勝負を
 
しようと思いましたが、やり方がわからないので困ってしまいました。
 
とりあえず鈴木さんの持ってるボードを全て焼却してみるうさ子。
 
「甘いっ!」鈴木さんはスキを見て、うさ子に描きはじめました。「げっ、ベタがはみ出た!」
 
「はい!次は私ね。失敗するまで描いてあげるわ…ってあぁ!!」早速失敗したうさ子に
 
車だん吉がダメ出しです。「マ、マンガ道場が台無しじゃないか!」
 
「私はマンガよりも、黒ひげ危機一発がやりたいのよ!」うさ子はマンガ道場マニアです。
 
怒ったうさ子はドカンに発破をかけました。鈴木さんは一家ともども粉々になりました。
 
「ふっ、やわな家だったわね…」呟いて去っていくうさ子。
 
その後ろを、粉状の鈴木さん一家が「よくぞここまで」という笑顔で見ていました。
 
家に帰るうさ子は、背後から殺気を感じました。「まさか…富永さん?」
 
「鈴木じゃ。あんなやつと間違うんじゃない」鈴木さん激怒中です。
 
「よくもワタシの新居を…!」家を壊された上に富永扱いでは怒るのもムリはありません。
 
「訴えてやる!!賠償金よこせー!!」鈴木さんの激怒は続きます。
 
うさ子はとてもいたたまれなくなりました。鈴木さんにあっさり賠償金(ドカン)を渡しました。
 
「これでいいでしょ」うさ子は風と共に去っていきました。
 
と思いきや、マッハのスピードで鈴木さん粉を蹴散らし、もといたところへ
 
コンクリートを抱えて帰ってきました。「ふっふ、生き埋めにしてやるわ!」
 
とたんに粉が空に舞いました。「待ーてー!!」うさ子が掃除機で
 
吸ったり吐いたりしました。するとだんだんろ過されて、キレイな粉末が出来ました。
 
粉末はキラキラ輝いてまるで結晶のようです。うさ子はそれに見とれていました。
 
うさ子はこの粉を川に流しました。「ホラ、こうするともっとキレイ…♡」
 
「何をするんだ!環境破壊じゃないか!」鈴木さんは再び怒り始めています。
 
流されているのに。
 
「大丈夫よ、海は全てをキレイにしてくれるわ」うさ子は鈴木さんに投げキッスをしました。
 
「んなわけあるかぁー!!」鈴木さんは叫びつつも流されていきます。
 
「ついでに富永も流しましょう」まったく無関係な富永氏、ゆらりゆられて水の中。
 
そんな時、東の空から朝日が昇り始め、吸血うさ子の体は徐々に灰になっていきました。
 
その灰も風に吹かれ、川に流れていきました。川は「うさ川」と名付けられ、今は村民の心のオアシスとして親しまれてます。

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