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T-075

ある晴れた昼下がり、市場へ続く道にうさ子が寝そべっていました。
 
「いたい…」寝そべっていたら、荷馬車にひかれてしまいました。
 
うしにもついでにひかれたりひかれなかったりしました。怒ったうさ子は
 
えびを牛にぺちぺち投げつけました。足と触覚がちくちく当たります。
 
おばあさんもつられてえびを投げつけました。
 
かけつけた会社員も、えびを牛に投げつけました。アタックしながら。
 
きらきらと光る、会社員とえびと牛とおばあさん。みんなの汗がすごいよ。
 
くるしい毎日にストレスを溜めていた会社員吉沢さんは、とくにハッスルしています。
 
けられても、踏まれても、おかまいなしです。
 
これでもかというほど、ザブザブと汗を流しています。
 
さけぶ牛。それを見て笑う吉沢さん。
 
しっ笑です。うさ子はその失笑を見て、こちらも吉沢さんに失笑しました。忍法です。
 
「すてきなサムシングエロス!」続けて忍法オヤジギャグを放ちます。
 
せびろ姿が寒さを引き立たせています。
 
その寒さで、牛は肉をこわばらせました。吉沢さんはおいしそうにながめました。
 
「たれをかけたいなあ」じゅるりとよだれをたらす吉沢さん。
 
「ちりソースもつけてね☆」うさ子がつけたしました。
 
「つーか、ソースないから買ってきて」吉沢さんは、実はうさ子ブリーダーだったのです。
 
「ていうかーそんなのないんだけどォー」吉沢さんに反抗するうさ子。
 
とうとう吉沢さんはキレました。うさ子を殴る吉沢さん。
 
なかなか吉沢さんも結構な腕です。うさ子をタコ殴りです。
 
にげ腰のうさ子にトドメを刺そうと、吉沢さんはうさ子をタコで殴ります。
 
ぬめぬめした吸盤がうさ子を襲います。
 
「ねえ、お願い、やめて」と上目遣いでお願いするうさ子。かわいこぶらないでください。
 
のら猫にそう言われたうさ子は、鬼のような形相で吉沢さんに凄みます。
 
「はあはあ…」興奮する吉沢さん。
 
「ひいひい…」興奮のまなざしに弱いうさ子は、少々溶け気味のようです。
 
ふわっと吹いてきた風に流されかける、溶けうさ子。吉沢さんはドキッとしました。
 
へんな気分になった2人は、そのまま夜の街歌舞伎町へと向かいました。
 
ほるもんの街、歌舞伎町で2人はしっぽりと結ばれたのでした。蝶々結びで。

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