- 2008/11/04
- テキスト
T-095
サイレンが聞こえます。うさ子は眠い目をこすりながら外に出ました。
振り返ると自分の家が燃えています。
しかしうさ子は新しい小屋を買うという使命を思い出し、家を後に…。
不動産屋では3つの物件がありました。ワラの家、木の家、鉄の家。どれを買おうか悩みます。
全て火をつけ、耐久性を調べようとしましたが、マッチを手にしたそのとき、肩に手が…。
豚です。家を売りに出した豚が、うさ子をにらみつけました。
うさ子はにらみ返しました。「あら、今晩のメインディッシュ♡」
豚はとっさに鉄の家に逃げ込みました。あわてて追いかけるうさ子!
それを追いかけるオオカミ! オォーン… 遠吠えまで聞こえます。
仕方が無いので豚はあきらめ、自分はワラの家に逃げ込みました。
…が、オオカミがふっと息を吹きかけると、たちまちにワラの家は…
もちこたえたーッ!!仕方が無いのでオオカミは空いてる木の家へ入居しました。
豚は結局鉄の家にとどまったようです。3人の近所づきあいが始まりました。
ある日、うさ子は親戚からもらった大量の豚足をオオカミ宅へおすそわけしに行きました。
それを当てつけと見た豚はうさ子を捕らえ、代わりに差し出しました。
「あらあら、わざわざ気を遣っていただかなくてもいいですのに…」と言いつつ、受け取ったオオカミ。うさ子とオオカミ同居です。
仲むつまじいオオカミとうさ子。子供もモリモリいます。いよいよジェラシー全開の豚。目がギラギラします。
しかも子供が夜泣きするわ遠吠えするわ羊を食べるわで豚のストレスは溜まる一方。
ついに豚の怒り爆発。オオカミとうさ子の家を吹き飛ばしてしまいました。
さらに勢いで自分の家も吹き飛ばしていました。これで3人とも家ナシ生活に逆戻りです。
しかし土地だけはあるので、自分の土地にテントを立てることにしました。
うさ子はワラのテントを、オオカミは木のテントを、豚は鉄のテントを立てました。進歩がありません。
結局は同じことの繰り返し…。またしても豚がテントを吹き飛ばしていました。
「もうさあ、不毛な争いは止めようぜ?」自分でテントを吹き飛ばしといて言い放つ豚。「そうだね、仲良くしよう」2人も同意します。
しかしどうすれば仲良くなるのかわかりません。とりあえず子供をモリモリ作ってみました。材料はねんどです。
立派なハニワが沢山できました。
動かないハニワに囲まれたうさ子たち。なんだか悲しくなってきました。
とつぜん妖精が現れてハニワに命を吹き込みます。「おまえがいい子にしてたら本物のハニワにしてやるよ!」
「戻るってことじゃん!」思わずツッコんでしまったうさ子たち、ハニワにされてしまいました。
…そして月日は流れ、今はスミソニアン博物館に大事に保管されているそうです。