- 2010/04/01
- ピクチャ
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うさ子といううさぎのような宇宙人がいた記録
うさ子といううさぎのような宇宙人がいた記録
うさ子がみかんをむさぼり食べています。皮ごとしょうゆにつけて。
机の上には他の調味料が盛られた小鉢が並んでいます。
それを見る厳しく光る鋭い目が。そうです。レンホーゥです。
「このマヨネーズは要るんですか?」「味の引き立て」「必要ないんじゃないですか?」
必要以上に責め立てられたうさ子は、
すっぱそうなカオでくねくねしました。キューピー100周年ダンス気分です。
結局、仕分け人のゴリ押しにあって、うさ子の調味料は128種類削られました。
残った調味料は3つ。コンソメスープ、みそ、せんたくばさみです。
本当は0になるところでしたが、「せんたくばさみだけは!!」と死守したのです。
みかんの皮をせんたくばさみで絞り、汁を抽出するのです。
その汁をすかさず仕分け人に撃ちました。クリーンヒットし、心臓を貫き
いいかんじにつまんじゃいました。
「仕分けされるべきは、仕分け人そのものだったとはね…」
仕分け人は息絶えました。それを待っていたかのように空から無数の白いハトが
鳥葬にやってきて、仕分け人の体をモッリモリ食べ始めました。
残されたのは、せんたくばさみだけでした。あと鳥フン。
鳥のフンを無数に浴びたうさ子は、銭湯でシャワーを浴びてフローラルなかほりに。
風呂上がりの一杯は、もちろんバーボンです。
酒のまわりが早すぎて、すっかりのぼせてしまいました。
そののぼせ具合を見たおっちゃんは、うさ子の腹の上で上カルビを焼き始めました。
肉のアブラでうさ子の全身はトゥルットゥルになりました。うさ子自体が上質な肉です。
みかんの酸味も手伝い、いいかんじの風味です。
焼きあがった上カルビを食べながら、うさ子は考えました。「ラー
メンは別バラよね…」チャーハンの事は考えていませんでした。
うさ子はラーメンをすすりながら、おっちゃんを札束ではたきました。
餓死寸前のおっちゃんに買収は効きません。おっちゃんはうさ子を食おうとヨダレものです。
うさ子はそのヨダレを、そっとぬぐいます。
そしておっちゃんの顔面に…
ラーメンに入っていた174個のなるとを投げた!
おっちゃんの繊細だった心はコナゴナに砕け、体はゲル状になりました。
ゲル状になったおっちゃんは悪い心が浄化され、天使見習いに生まれ変わり
ナイスバディのおねーちゃんに襲い掛かりたいなと思いました。
早速発見しました。「ババァ結婚してくれ!!!!!!」
「私にその気はありません。それより本当に結婚したいんですか?必要ないんじゃないですか?」
「そうだ、巨像、狩ろう」うさ子はふと思いました。
栃木に散らばる8体の像を倒したとき、どんな願いも叶うと言われています。
数分後、巨大化したうさ子がきょとんと突っ立っていました。
気がつくと遠くにも巨大化したうさ子がいます。
数を数えるとちょうど8体で、適度に散らばっています。
それぞれが自分の願いを叶えようと、お互いを仕留めるべく走り出しました。
突然、8体のうさ子の体が光りだし、空が真っ暗になりました。
数分後、8体のうさ子を仕留めたうさ子が呆然と突っ立っていました。
首と体がいやに長い巨大なうさ子が空に浮かんでいたからです。
「願いを言え…」と低く野太い声が世界中に響きました。「アタシの願いは…
ギャルのパンティーおーくれっ!」「それは私の力を超えているので無理だ」
そんなこんなで、長いうさ子は帰ってしまいました。
うさ子も夜行バスで帰りました。
隣のオッサンのイヤホンから音が漏れていて、もうブチ切れのうさ子。
『ズガガンガガン♪』ブチ切れつつもノリノリなうさ子。オッサンに向かって
コブラを投げまくり!怖くて失神したオッサンからイヤホンを奪うと
鼻にぶっ刺しました。口から漏れる音。さながらスピーカーです。
右目が再生、左目が停止、右耳が巻き戻して、左耳が早送りです。
しかし他の乗客の迷惑も考えて、オッサンスピーカーは放置しました。
「しかし、このオッサンスピーカー…売れるな!」19,800円で販売開始です。
売れまくったので0を1個追加しました。198,000円、果たして反応は…
売れまくりです。この利益で城を購入しました。
数分後、城が鬼に攻められて一部壊れてしまいました。
うさ子は城の体毛につかまり、上へ上へと登っていきます。
しかし、途中で城に振り落とされてしまいました。登り直しです。
登り疲れたうさ子は、途中のバルコニーで一休み。しかし城は容赦なくゆれます。
うさ子はそれをゆりかご気分でいなします。ばっちり体力回復です。
元気になったうさ子は、オッサンスピーカーと鬼を呼んでお茶会をしました。
もちろん、コブラ茶です。
茶の中を泳ぎまわっていたコブラに全員食べられてしまいました。ばんじきゅうす!
コブラは丸呑みしてくれてたので、全員無事です。胃液に溶かされる前に
金銭的な交渉を始めました。金ならあるのです。
「やっぱり世の中金だよな!これだけの金があれば、たいていの願いは叶う!」結局、願いは…
叶い、巨大化したうさ子がきょとんと突っ立っていました。
「今日は、ある依頼を受け、見知らぬ屋敷にやってきた」とうさ子が
手旗で伝えてきました。
見ていたトメさん(89)は、亡くなった水兵の旦那のことを思い出し、大泣きしました。
しかしすぐに泣き止みました。うさ子が近くまでやってきて、
わきわきと踊っていたからです。
トメさんは、かかっていたレコードを叩き割りました。
「けェーい!」空手8段の腕前で、うさ子も蹴飛ばしました。
レコードがブチギレたのか、こちらに向かってきます。
うさ子も耳を伸ばして追いかけてきました。
トメさんも舌を伸ばして迎撃しました。
「どひー!」絡め取られたレコードは動かなくなりました。
トメさんはそのままムシャムシャとおいしく頂きました。
トメさんは耳を伸ばす力と、口からレコードの音色を奏でる能力を得ました。
よそいきの服を着た人々の耳には合わなかったようです。
ムシャクシャしたので、ビスケットを食べ散らかしました。
さらに手の平から甘い粉を出す力を得たトメさんは、喫茶店を開くことを決意しました。
うさ子の呼び込みにより、徐々に客が入るようになり…
1Kの部屋から5LDKの地下へ引っ越し…
世界は核の炎に包まれ…
トメさんは甘い粉を出す技術をうさ子へ託すとこの世を去り
「デルセト」という名の館で地縛霊となりました。
食糧難の時代に、粉を求める人々がデルセトに大挙して押し寄せます。
しかしうさ子はケチりました。人々を追い払います。
よたよたしながらケリを入れていくうさ子。
うさ子のケリの毒牙にかかって息絶えた人々は、シャーマンの黒魔術によって再び息を吹き返してうさ子を襲います。
パンパンと尚もケリ続けるうさ子。足がもつれてしまいました。
うさ子はそこでセーブしました。
核の炎が世界を包む前のセーブデータが残っていたので、そこから再開しました。
トメさんから甘い粉を出す技術を託され…どうやら未来が変わり
足の裏から辛い粉も出せるようになっているようです。
食料には恵まれていた時代でしたが、粉を求める人が大挙して押し寄せます。
豊かな時代に嗜好品が流行るのはよくあることです。
仕方が無いので、トメさんの後を継ぐことにしたうさ子は
水兵の旦那をもらって大泣きしました。めでたしめでたし。
近所のスーパーに不時着したロケットがあります。もちろんうさ子のです。
パーツがバラバラになってしまっていて、空を飛ぶことができません。
さあパーツを集めましょう!1人で。
ところがどっこい、うさ子は2匹に分裂します。その2匹はやがて…
大きな花を咲かせました。
そして散りました。
さらに、ずっしり重いタネを残してゆきました。ほんの20個ほど。
うさ子は自らのタネを栽培すべく、決心をしたような気がしました。
早速ホームセンターにプランターを買いに行きました。
しかし猛毒の空気が充満しているので、街から出るのは無理があります。
そこで、我慢して街から出ることにしました。
無理がたたって真っ青になったうさ子。そのままどうにかプランターをゲット。
そこに20個のタネを積みました。
土の代わりにゼリーを使ってみました。
生クリームの代わりにホイップクリームを使ってもOKでした。
そして20分寝かせると、出来上がり!ニューエンジンです。早速組み込みましょう。
6年目にしてやっと組み込みに成功しました。
その間に街は変わり果て、猛毒の空気もスーパーも無くなっていました。土地開発です。
そこでうさ子は、7年かけてエンジンを取り外しました。
いよいよもって星が滅びようというところだというのに。
そこで初めて、うさ子は13年の努力が無意味なものであると知りました。
気づいたときにはもう手遅れでした。今までもそう生きてきたことに気づいたうさ子。
そこへアメリカの大統領がやってきました。
13年、世界を見ていなかったうさ子には誰なのかわかりません。
不用意に近づくうさ子。
あっさりSPにうたれてしまいました。
心を。
SPうさ子の誕生です。
SPうさ子とは、相手の命と引き換えに自分の命を守るため日夜戦い続ける戦士である!
まさにサスペンスパワー。
それからのうさ子は、本当にサスペンスパワーとしか言いようの無い活躍を見せました。
そして7年後、うさ子が不時着してから実に20年が経過していました。
星は滅びましたが、スーパーは健在でした。うさ子はスーパーを見上げ、
「SPはスーパーの略でも良かったなあ」と思いました。おわり。
うさ子9が配信スタートしました!
うさ子9匹と仲良くなって、格闘大会で勝ち上がるという
乙女ゲーです。
最短なんと40分で1匹オトせるというこのゲーム、反響もすさまじく
キャッチコピーの「10匹目は、オトせまい」も大人気です。
ラクダは早速このゲームを北極まで買いに行きました。
しかしアルパカほど毛が無いので、寒さで心が折れそうになりました。
いや、どうして心が折れようか!買って家に帰るまでが遠足です。
ラクダは、いつまでも、いつまでも、さばくを歩いてゆくのでした。
めでたしめでたし。
とっぴんぱらりのぷう。
「以上、うさ子の名言集でした」うまくまとめたつもりでしょうか。
「もオ!ダメねーやっぱり主人公ラクダじゃCMもビミョーよ!」プロデューサーは
ダメ出ししまくりました。9匹のうさ子は上から目線で
ラクダにコーヒーを差し入れました。ユルめのツンデレのつもりでしょうか。
「また来なさいよ(笑)」語尾に付ける言葉を間違えつつ、9匹でハモります。
そんな「うさ子9」体験カフェのプレゼンは、どうやら失敗に終わりそうです。
さばくでプレゼンするから。
テントも無いし水も無い。その上、社員の態度も悪いのです。
サバイバルの極限状態で、皆の心が荒んでいるので無理もありません。
しょうがないので、オアシスを探しました。
探し続けて23年。ついに3cmほどのオアシスを見つけました。
ハンカチに大事に包んで持ち帰りました。
23年の月日によって、プレゼンを行う社員達は悟りを開いているので、水は必要ありません。
その代わり、火を欲しています。
新たな文明が、一回りして誕生しようとしています。天から見守る神様は
チャッカマンを貸してあげました。横着です。
しかしオイルが切れているようです。いじわるです。
うさ子達は、手と手をこすり合わせて火を起こしました。
さばくのオアシスが残らず干上がりました。
「なるほど、火は水を蒸発させられるのか!!」またひとつ賢くなったようです。
うさ子達は手と手をこすり合わせてしあわせしました。天に祈るのです。
あと1人うさ子がいれば、神に願いが届きます。
…しかし、最後まで願いが叶うことは、ありませんでした…。
「なんでこんなことに…」部屋の中にできた血だまりを見て、呆然とするうさ子。
その血だまりに手をやり、体中に塗りたくるうさ子。これぞ真紅のうさ子也!
なんてことをしているうちに、警察がやってきました。
いちもくさんに逃げ出すポリスメン。これは…毒ガス?
歯にびっしり正露丸を詰めたまさおでした。
「たすけ…」と言葉を残し、土間に倒れるまさお。それを見てうさ子は一言
「どうして水を飲まないのかしら…」と分析しました。
分析した結果、まさおは極度の水嫌いということが判明。怒ったうさ子は
まさおを蹴りました。
そのショックで口からぽろぽろ正露丸をこぼすまさお。臭さ120%超。
びっくりして転んだうさ子の体は、正露丸まみれになりました。
うさ子は、臭みをコーラをかぶって揉み消しました。ねりわさび臭が漂ううさ子。
血、正露丸、ねりわさび…この3種類の臭いが混ざって出来る臭いは、
すれ違う者全ての鼻を捻じ曲げ、逆に虜にしてしまいました。
なんてことをしているうちに、警察がやってきました。
警察すら虜にしたうさ子。どうやらある事件の犯人と警察を一度に集めてしまったようです。
「犯人は、この中にいる!」警察を除けば、容疑者は2人。1人は
うさ子、もう1人はうさ子!!「やっべえ犯人アタシしかいないじゃん!!」とうさ子。
仕方なく自首しました。
てじょう☆がちゃり
しかも腹に。
2人のうさ子が手錠で繋がりました。手錠で生まれる愛。
「アタシ…お嫁に行きそびれたら、アンタのとこにでも行こうかしら」とうさ子A。
「アタシンチ…イツデモ、コイYO…★」片言で答えるうさ子B。
この5日後に、うさ子Aはどこかの富豪にお嫁に行くことになりました。
ああ、現実って、ざん☆こく
うさ子Bは泣いて泣いて笑い続けました。
その富豪が経営している会社の、すべての株を買い占め、ひそかに仕返しをしました。
愛に生きたうさ子は、金と権力に堕ちました。
きょがくのとみと、めいよとけんりょくにおぼれまくったうさ子達は、
すべてをグランドラインの向こうに置いてきました。
「これで…良かった…んだよね」夕日にそう言ううさ子は、AかBかわかりません。
けれど、そんなことはどうでもいいのです。AかBかなんてことは、問題ではありません。
なぜなら、そのうさ子は、Cだから。
うさ子は悩んでいました。悩みが無いことに悩んでいるのです。
それはそれは幸せな悩みでしたが、隣にいた哲学うさ子が興味深そうに
ボールペンをカチカチカチカチさせつつ
悩みうさ子に投げつけました。ボールペンが刺さっても、悩みうさ子は上の空。
刺さった場所から血がビュービュー出てるのに気づきません。いや、気を失っています。
血が全て出た後、うさ子は閃きます。「そうだ、京都へ行こう」
しかし、メキシコから京都へはずいぶん距離があります。
とりあえず地面を掘り始めてみます。「……いける!」
来る日も来る日もボールペンで地面を掘り続けたうさ子。
やがて光が見えてきました。うさ子は地上に出ました。
「…ご臨終です」医師の懸命な処置むなしく、うさ子は失血死しました。臨死したうさ子の夢でした。
しかしそれは臨死体験、いつの間にか夢の方が現実になっていたようです。
結局、うさ子はカナダにいました。
「カナダって、どこだったかしら」地図を開いてみるも、それは、名古屋市営地下鉄路線図。
頭が魚の、スーツを着た奇妙な生き物が牛耳っていたような?
そんな気がします。何度見てもカナダの場所がわかりません。
仕方が無いので、車掌の恰好をした魚人に聞くことにしました。
「ユーアークレイジイ?」怒り出した魚人。うさ子はよくわからないまま殴られ、
訴えました。法に。
勝訴しましたよ、うさ子が。
今流行の裁判員制度で。
袖の下、大活躍。まあ結局うさ子には何倍もの罪が被さるんですけどね。
こうして、結果的にパクられたうさ子。
無一文なうさ子。仕方が無いのでスリを行う決意を表明し、
百叩きの刑が追加されました。
うさ子は増えていく罪に悩みました。それと同時に、快感に酔いしれました。
悩みが無いという悩みが消えていたのですから!!
どんどん罪を増やしていきたいところですが、行き過ぎると死刑なので、それも悩みます。
そこで、定期的に全裸になることにしました。
「うさ子の悪行」がみるみるうちに更新されます。ファンクラブまでできる始末。
いよいよあと一犯で前科百犯。ファンクラブ会員が固唾を呑んでうさ子を見守ります。
うさ子の町のシンボルキャラクターのハトに、らくがおをした罪をうさ子が犯しました。
狂喜乱舞のファンクラブ会員たちが会場になだれ込みました。
全員にボールペンを刺され、悦に浸るうさ子の顔が空に浮かんだ気がしました。
うさ子は最近のマイブームを紙に書き出しています。
好きな人の腕毛を、心を込めて絡ませること。
切った爪を、指ごとに分けて、伸び具合を折れ線グラフに書いてまとめること。
自分の身長をナノ単位まで調べ、増減に喜ぶこと。
人を心から愛せるようになったこと。
人の家のゴミ袋ストックの底を切って筒状にすること。
嘘をつみかさねること。
ひとしきり満足したうさ子は、アイスクリームを溶かして食べるため、
冷蔵庫の中で体操座りをすること。
と紙に書き留めたあと、書き出した項目分のアイスを取り出しました。その数なんと
も言えない状況になったこと。
ついつい「こと」で締めてしまうほど、マイブーム書きがうさ子の中で流行っているようです。
気分のノッてきたうさ子は、マイブームを人に押し付け始めました。
「うさ子のお願いをきくこと!!」近所の犬に押し付けたら、砂をかけられました。
「お前の中の常識は、俺の常識じゃねえんだ」…後に、犬(ベン・オス・14歳)は語る。
「ごめんね…アタシ間違ってた…」うさ子は謝りながらベンに砂をかけました。
頭にこんもり砂を盛られた犬は、動かなくなりました。
うさ子のマイブームに「犬の頭に砂を盛ること」が追加されました。
次はお隣さんに熱湯をかけることをマイブームにしたいと思います。
お隣さんの家はカミナリさんでした。仕方なく家中の窓を割ります。
しかしカミナリさんもさるもので、ガラスを割られることには定評があります。先読みしていたので、
カミナリさんはうさ子に熱湯をかけました。待つこと3分。おいしいうさ子が
ほくほくと湯気を立てながら躍り出ました。かまぼこ入り!
新メニューができました!カミナリさんは日頃の恨みをうさ子にぶつけ続けます。
どんどんかまぼこを入れるカミナリさん。
最後に電源を落として出来上がり!!うさカミナリラーメンの完成
には程遠く、まだここから天日で干して待つこと1ヶ月必要です。
熟成させたラーメンのうさ子汁は、バニラアイスの味がすると、そこらへんの子どもにブームを
巻き起こすべく、スーツケースにうさ子をつめて、飛行機のチケットを握り締め、
1ヶ月間の暇つぶしに出発したかったようです。
もうわけがわかりません。
もうしわけがありません。
もう、しません。
こうしてうさ子のマイブームから大ブーム大作戦!は失敗に終わったのでした。
うさ子は今日はごきげんです。ごきげんテレビです。テレビではないです。
数日続いた雨が上がり、久しぶりの洗濯日和なのです。
ごきげんのあまり、自分で耳をはさみ、洗濯してしまいました。すると…
思いのほか、早く乾きました。さすが洗濯日和です。
ごきげん日和です。
ごきげん日和のツーリング日和です。
こんな日和はめったにありません。うさ子は近所のギャル男とゲートボールにいそしみます。
「マジ天晴れっていうかゲートボールとか鬼アツいっすね」とギャル男は案外ノリノリです。
しかしうさ子はギャル男の言葉に今日初めての不服を抱き、取り除きにかかります。
数分後、ギャル男はバイリンガルになっていました。
日本語とスペッチョラ語を巧みに使い分けるギャル男。うさ子は、ちょっとがっかり。
本当はポルックル語をマスターしてほしかったのです。
うさ子のスパルタ教育と、1日15分のラクラクバインダー式テキストのおかげで、ギャル男は
創刊号だけは250円の魔法にかかりました。
しかし所詮は創刊号だけ250円。通常価格2500円では、誰一人買
わないので、ギャル男は状況を打開すべく、出版社に殴りこみました。カチコミです。
当たりました。むしろ刺さりました。バインダーが出版社の社員に見事に刺さりました。
テキストもすべて揃っています。
ずっしり重いです。
しかもブックオフから買い戻した物です。
バインダーが刺さったまま、和やかに談笑ムード。しかし内容は
猥談でした。いい大人達が中学生のように。
うさ子はピュアなのでとても話についていけません。うさ子は耐え切れず
女の子走りで部屋を飛び出しました。
その足でハードオフに向かいます。ジャンクを集めてどうにかしようというのです。
とりあえず、スピーカーを買いました。
ビデオデッキも買い、ごまんえつ。かかった費用は、ごまんえん。
ハロゲンヒーターも要るよね!お値段据え置きで、4万8千円。
うさ子の脳内ごきげんメーターが限界を超えました。
外付けのHDDを買ったので、それでなんとかしました。
HDDにたっぷり、大人たちの猥談を保存し、レッツ☆民事訴訟!
裁判所にて、証拠として猥談をたっぷり流すうさ子。
ごきげんパワーで押し切り、見事勝訴!!勝ったうさ子は、
思い出だけを胸に、今日もこの現実(リアル)を生きてゆきます。劇終。
72時間もネトゲにハマっているうさ子。どうやら悟りを開いたようです。
悟りの奥には、お菓子がしまってありました。
こっそり取り出したおガキ様をがっつり締め上げるネエサン。おかげでうさ子は平気です。
今日のお菓子はウエハースでした。
ウエハースをむさぼり食ううさ子。おガキ様はその様子に不服です。
折角ついていたシールに、うさ子が見向きもしないからです。
おガキ様は、悔しさのあまり泣き出してしまいました。
その様子を爆笑しながら見るうさ子。つでにシールをおガキ様の額に貼りました。
これにはさすがのネエサンも怒ります。シールは台紙から剥がしてしまっては、価値が落ちるのです。
お魚をくわえてうさ子を裸足で追いかけました。
「くらえっ!まぐろビンタ!!」2メートルはあるだろう本マグロをネエサンは
スラムの子ども達に分け与えました。
何というツンドラ。氷山も溶けてしまいました。
このままではスラムが水没してしまいます。
まあいいです。
あっという間にスラムは水没し、100年後にアトランティスと呼ばれるようになりました。
何かの使命感を全うすべく、100年待ったうさ子。仙人化した様子。
「ワシも、永く生きすぎた…」そろそろ後継者の季節です。
うさ子仙人は、そこらへんの空き地にいたガキ大将をてきとうに
「キミに決めた!!」とハイテンションで指名しました。
それは、かつてのおガキ様の血を引くものでした。
「やっぱやーめた!!」それを察したうさ子仙人は、指名を取り下げました。
「…と見せかけて」「やっぱやーめた!!」の繰り返し。ガキ大将は悲しくなり
心の友に相談しました。モルツくん(ブルガリア在住)に。
モルツくんは話を聞いて怒りが頂点に達しました。
そのまま蒸発しました。
まあいいです。
結局、後継者はウエハースに決まりました。
うさ子の腹の中でウエハースは言います。「いやもうオレ腹ン中だし」
後継者が絶える前に、ウエハースはうさ子の体内にいたビフィズス菌を指名しました。
ビフィズス菌は分裂して、世界中のうさ子をかもしました。
世界中のうさ子はヨーグルトになりました。
人間とかは無事です。ヨーグルトをむしゃむしゃ食べて、元気いっぱいです。
じゃあそれでいいじゃん。
うさ子は風邪をひいてしまいました。
ふしぶしが痛くて痛くてたまりません。
あまりにも痛いので、患部に味噌を塗る始末です。
痛すぎて逆に冷静になったので、病院に行くことにしました。小児科へ。
3時間待たされ、「異常なし」と5分で病院から叩き出され、釈然としないうさ子。
仕方がないので、かかりつけの医者へ行くことにしました。
「わくわくアニマルクリニック」へやってきました。院長の枠和久先生に症状を
口で伝えずに、手の表情のみで伝えました。
枠和久先生は納得したしぐさをしながらおもむろに牛乳パックを取り出しました。
「吸入しますから」
納得がいかないうさ子。牛乳パックを取り上げ、素手で切り開くと
枠和久先生を崖から突き落としました。
「わあーーーーーーーーーーーーーーーーぁあ?」ひょっこり戻ってきやがりました。
ヨーヨーの原理を応用していたのです。さすが枠和久先生。
「さすが先生。相変わらずすごいや!」物陰からでかい熊が出てきました。
生意気にもTシャツにオレンジのズボンも穿いていました。
先生に牛乳パックと新聞紙を渡し、「さあ…このうさぎを手術!だよね?」と言います。
急に枠和久先生の目つきが変わりました。完全にイッちゃってます。
「麻酔打ってカイボーしYOゼ!!」先生ノリノリ。戸惑う助手は
カメラを止めました。
熊は目を血走らせながら、うさ子を見つめました。
一度視線を外し、再びうさ子を見ました。これが二度見です。
つづいて三度見です。「ていうかウチ動物病院じゃないし。アニマルまで名前だぜ?」
枠和久先生、本名枠和久亜仁丸は、ニタリと笑ってバトルアックスを手にしました。
戦いの準備を始めましたが、何を思ったか裸で走り出しました。
「抱きしめて!世界の果てまで!」と裸でバトルアックスです。
先生は警察にしょっぴかれました。うさ子は病院メンバーこと先生を
とてもとても大切にしました。
たびたびうさ子関係で出動させられる警察がちょっとかわいそうだと思ったからです。
毎日、先生との面会に出かけます。
「なんでうさ子は裸でバトルアックスなんだい?」先生は気さくに問いかけます。
「とうとう人と自分との区別もつかなくなってしまったのね…wkwk!」と先生を不憫に思います。
そして、先生はこうも言いました。「裸でなにが悪い!」と。
うさ子は先生とシカをとりかえて、事なきを得たことにしましたとさ!
今日のうさ子は頭にバンダナを巻いたハリキリうさ子です。大掃除をするのです。
しかし家がありません。
あこがれのマイホームをゲットしようとして、いつものパターンで辺り一面焼け野原になっていたのでした。
そこで、大掃除をさせてくれる家を探すことにしました。
焼け野原を後にしたうさ子が最初に見つけた家は、全体的に白く、頑丈そうな柵に囲まれていました。
ですが、家自体はちいさく、さらに家の上に白い犬と黄色い鳥が寝そべっています。
よく見ると屋根は赤く、柵に見えたのは草でした。うさ子は大掃除をさせてもらおうと交渉を始めました。
「ハウマッチアーユー?」
「え、なんて?」犬はきょとんとしています。
「オー イヌシャベットル」うさ子は流暢な英語で続けます。
犬は呆れて小屋に入ってしまいました。
怒ったうさ子は小屋をいぶします。
その表情はさながらいぶし銀です。
数分後、小屋からいぶし銀の犬がでてきました。
鳥は黄金色になっていました。
パリパリでジューシーです。
いぶし銀のふたりは仲良く鳥を食べました。
すっかり意気投合した二人は、夜の街へと繰り出します。
街を大掃除しようと考えたのです。
ほどなくして、二人はパリパリでジューシーになりました。
街には誰もいなくなりました。
プリプリのチャーシューです。
「人類が地球のゴミだったということか」ありがちなセリフを吐きながら登場したのは、
なんか変な顔の人でした。なんか変な顔の人は続けざまに「ひざボヨヨン」と意味不明な事をいうと、「バーカ」と叫んで
カリカリに焼き上がりました。
なんか変な顔のチャーシューです。
改めて現場を見渡すと、なんとそこは食卓ではありませんか。
さっきからひとりでにごちそうが増えています。でもほとんどがチャーシュー。
よく見ると犬やウサギのような形をしたチャーシューもあります。
それらを楽しみにしていた巨大うさ子。今日は巨大うさ子のマイホーム完成パーティーなのでした。
しかしいつまでたっても一人のままです。誰も来ないのです。ひとりぼっちなのです。
結局やけになり、いつもの自暴自棄室内キャンプファイヤーで辺り一面焼け野原。あらたなチャーシューができましたとさ。ひざボヨヨン。
「いらっしゃいませー」うさ子を出迎えるウエイトレス。ここは
戦争の最前線に建てられた、兵士の安らぎスポットです。なぜうさ子がそんなところにいるのかというと、
「うほっ、イイ兵士…」と、いかがわしい目的があるわけないじゃないですか。
開店早々、2m30cmはありそうな老兵が入ってきました。
ウエイトレスのバイトを始めることにしたうさ子にとって、初めてのお客様です。
まずは注文を取りましょう!
「たこ焼きライスにポール肉ライス膳」わけのわからない注文にうさ子タジタジ。
作るのは自分ではないので、無責任にキッチンへ言われたままの注文を伝えてみました。
10分後、たこ焼きおにぎりに肉を乗せた皿と、ごはん、みそしる、つけものが出てきました。
ちゃんとあるメニューだったようで、おじいさんは黙って食べ始めました。
…突如、眠ってしまうおじいさん。うさ子に一杯食わされたようです。
眠っているのを確認したうさ子は、おじいさんの頭を坊主にしてみようと思いつきました。
バリカンを持ってしのび足でおじいさんに近寄るうさ子。そーっと、そーっと、近づきます。
おじいさんの頭に手をかけようとしたその時!!後ろから誰かに肩を叩かれました。
「やらないか?」どうやら罠にはまっていたのはうさ子のようでした。
何とかしようと、辺りを見回すと、最前線らしく色々な武器があります。
うさ子がチョイスしたのは、ガトリングガン。さあぶっぱなせ!!!
二日後…。うさ子の銃乱射によって最前線が決壊し、戦争は終わってしまいました。
早期に戦争を終わらせたうさ子はたたえられ、
みんなに銅を塗られ、銅像にされました。
銅像生活40年。戦場はすっかり復興し、和のロサンゼルスと呼ばれるようになりました。
銅像うさ子は、もはや人々の記憶からも消えようとしていました。
維持費もバカにならないということで、とうとう取り壊しが決まってしまいました。
「このままでは…殺られる!!」危機を感じ取ったうさ子は、銅像の体を捨て、
金箔を体中に貼り付けてみました。
すると和のロサンゼルス市民は驚きました。「知らないうちにゴージャスになってる!!」
予算も無いはずなのにと、役所への不信感をあらわにしています。
そのうち、市民の不満は爆発。ついにはフランス革命が起きてしまいました。
と思いきや、ラフランス革命でした。命名は、市民代表ラフランス氏です。
突然うさ子像の前で洋ナシにかぶりつく市民。目が完全にいってます。
困ったうさ子は、とりあえず洋ナシをかぶってみました。
市民は、いきなり現れた巨大洋ナシに驚き、ひれ伏し、「甘そう!!!」と叫び、
銅を塗り、銅像にし、ふたたび平和の象徴とするのでした。
朝、目が覚めて窓の外を見ると、そこはインドでした。
うさ子は川に沐浴に行きました。
いつもと同じ時間、同じ顔ぶれ…。ただ1つ違ったのは、
よしおがいないことでした。
よしおは寝坊キングという異名を持つほどの寝坊魔で、
いつも寝坊した上でうさ子と同じ時間に来ていたのです。早起きしたうさ子が
時間をつぶしていつもの時間に川に着くと、そこには…
よしおです!!あれ!いないといってたのはうそでした!いましたよ?
うさ子に見つかったよしおは、慌てふためいています。
そしてランバダを踊りました。
すると川の魚が全滅しました。
うさ子は気にせず沐浴を始めます。よしおは魚の死がいを埋めます。
埋葬した魚たちの前で、うさ子はヨガ使いのダンスを踊り、
魚をこんがり焼きあげます。地元民は魚をむさぼりつつ、おいしくたいらげます。
ランバダの呪いによって死んだ魚を食べるなんてどうかしてます。地元民の半分がノロウィルス感染です。
ウィルスはどんどん広がっていき、そして地球上の生物は3分の1死滅しました。
残りの3分の2も自滅しました。残ったのは
地球でした。
仕方ないのでM78星雲に泳いで逃げるよしお。するとインド僧が
まっぷたつに分かれ、1つの光が飛び出してきました。うさ子です。
母なる地球のすべてを取り込んで用無しと見て、次の星へ寄生しに行くのです。
光の国のウルトラ戦士は、これを見過ごすわけにはいきません。
しっかりDVDに録画しました。
「まだブルーレイじゃないの?」そんな声もものともしません。
「シュワッハッハッハ…!!」DVDを見て笑うヤツらに怒ったうさ子
は、口から梅干しを取り出し光の国に当てました。
目を付けられるのも嫌なので、適当に苦しがってるフリをしてうさ子をやりすごしました。
しかしうさ子が大分調子に乗ってきたので、イライラしました。
その辺もしっかりDVDに録画しました。
「HDDVDはどうよ?」そんな声は聞こえません。聞こえていないのです。
しまいにゃDVDを円盤代わりに投げています。CDも負けてられません。
この円盤戦争に光の国は勝ち、うさ子の体をまっちゃ色に染め上げました。
瀕死の体で宇宙を漂ううさ子。自力では復活できないので、助けを待ちます。
あれから3ヶ月…。未だにうさ子を助けられる風来人は現れないのでした。
今日はステキなうさ子町内1を決める日です。
町で唯一うさ子に飼われていたうさ子、うさ吉はこれに大層喜び、
飼い主と一緒にそこらへんで小躍りしました。やったね!
暫定1位の座を今日も更新したと安心しているのです。
しかし向上心を忘れたうさ吉はただのうさ子。
翌週には町内1の座をむさ子に奪われてしまいました。
うさ子ですらないむさ子に町内1の座を奪われたうさ吉は、
「下克上だぜー」と叫びながらむさ吉に突撃。
むさ吉はとんだとばっちりを受けました。地中に埋め込まれて涙目です。
「何をしたんだ僕が!君に!」ドゥバドゥバ号泣して、水分が
蒸発し雲となり、そしてむさ吉は海になりました。
これがいわゆる地中海です。
むさ子はたいそう驚きました。これがいわゆる死海です。
一種の尊敬を覚えたうさ子は、度数89.5%の酒をお供えしました。
死海はあたり一面赤ワインに変わりました。うさ子やむさ子は
何かしらで引火したワインによる大火事で焼死しました。なるほど、火の海です。
火の海は7日間、世界中を焼き尽くしました。
ロースト地球の完成です。
うさ子がぺろりとたいらげます。
地球はうさ子に乗っ取られました。なんというハイジャック!!
それを押し入れから見ていたジャックはハイな気持ちに
なりつつあるのを鎮めていました。「見つかったら、俺も食われる…!!」
ダンボールに身をひそめてドキドキしていました。
ゆっくりと近づいてくるうさ子。ダンボールまであと100光年ありますが。
宇宙六畳間は、100光年が一畳の一辺みたいな雰囲気でして。
うさ子は視力が1000.0あったことを嘆きました。近くが見えてません。
近くのジャンプにつまづき、うさ子は絶命しました。
安心したジャックはまた押し入れに戻りました。押し入れ生活も8ヶ月になります。
見知らぬ青だぬきともだんだん打ち解けてきました。
最近では和菓子をくれるようになりました。それにしてもあのポケットは何なんだろう。
寝ている間にこっそりしっぽを引っ張ってみちゃいました。
ねずみがかじっていると勘違いした青だぬきは、地球破壊爆弾を
こねくりまわしてうさ吉を復活させました。
うさ吉は道端で転びました。「あっ…」
「ワン、ツー、ワンツー、ん、ん、マイクテストテストー。本日は~」うさ子がマイクに
呼びかけます。マイクは迷惑そうです。「ウサー子サーン、ウルサイデース」
マイクはボイコット。それに腹を立てたうさ子はついカッとなって
力みました。放屁しました。マイクは恥ずかし乙女になり
ファンシーさを売り出しましたが、放屁の音にかき消されました。
そのことに腹を立て、魔王のようにふるまうことにしたうさ子。
まずうさ子は手始めに、マイクを意味なくなぐりました。
一発なぐるたびに、マイクが一発放屁。うさ子はだんだん悲しくなってきました。
「メタン臭がするわ…」放屁しておきながらマイクが不思議がります。
それが気に食わないうさ子は、マイクに火をつけました。
爆発でせっかくの会場が台無しに。というか重傷者多数の大惨事です。
それはむしろうさ子にとって好都合でした。
一発なぐるたびに屁を浴びる魔王から、破壊神へとランクアップしたうさ子。
しかし、あがめてくれる信者はいません。
信じてもらうため重傷者の手当てをします。破壊神にあるまじき行為!!
人々から信頼を得たうさ子は、そこら辺に木を植えました。
ケナフの木でした。すっごく紙がとれるよ!
そして割りばしを亡きものにしました。
そういう小さいところで魔王っぷりをアピールするうさ子。
リサイクルフリースを流通させ、ウール市場を縮小したりもします。
魔王うさ子はマイクで演説します。「皆さま節約にハゲみましょう!!」
この一言により、頭が寂しい人々は反旗を翻しました。
あくまで心の中で、でしたが。世の男性は案外小心者でした。
だから一ヶ月のお小遣いが2万円なのでした。
そしてスーツにビールがかかっても「あーあ」の一言で済ませるのでした。
家に帰ってカーチャンやツマに「隠すな」と怒られるのでした。
一方、魔王討伐隊は太陽光線を乱反射して、うさ子を追い込みます。
魔王討伐隊は、うさ子をミディアムに焼きました。
それがまずいのなんの。家畜の飼料にもなりません。処理に困った人々は、
まともな米に混ぜて売ってしまいました。
しかも10年以上。気がついたときには後の祭りでした。全国に流れた殺人米は、
人々をうさ子の姿に変えてしまったのでした。まさに…破壊神…っ!!
お米が主食な国の人は、いまやすべてうさ子。困り果てた末に政府は
うさ子まみれの水泳大会を連日執り行いましたとさ。めでたしめでたし。
「キレイな桜…」うさ子は満開の桜を愛でながらつぶやきました。
この土地はかつて不毛の地でしたが、1人の老人の手によって変わったということをうさ子は知っています。
老人がこの地をおとずれた時、人々の目は死んだ魚のようでした。
それもそのはず、地下に毒々モンスターが生息していたのです。
老人はその毒をすべて取り込むかたちで、土地の平和を取り戻したのでした。
ところが話しはここで終わらず…。毒をすべて取り込んだ老人はついに
ねんがんのうさ子アドバイザー3級を取得しました。
その献身をたたえ、うさ子は老人に師事することに決めました。
どこへ行くにも老人の肩にぴっとり貼りついて離れないうさ子。
さらにその状態を見た別のうさ子が、何か楽しいイベントと勘違いして、どんどんひっつきます。
うさ子アドバイザー3級を持っていても、うさ子遣いの資格は持っていない老人。うさ子が桜を食い散らかすのを
黙って見ていることにしました。むしろ花びらを差し出されて
頭につける始末。それを見かねた通りすがりのうさ子遣い、ペーターは
巧みにうさ子をしずめ、もともといた1匹以外をどこかへ追いやりました。
感動した老人は、ペーターの召し使いになることにしました。
どこへ行くにもペーターの肩にぴっとりと貼りついて離れない老人。
ペーターは老人のあしらいかたを知りません。途方にくれてしまいます。
途方にくれてやりました。うさ子はレベルアップ!!
さらにその状態を見た別の老人が、何か楽しいイベントと勘違いして、どんどん
茶飲み相手になりました。
そして恋仲になりました。
するとどうでしょ!!カップルが成立した老人はペーターから離れていきます。まるであいのりです。
いえ、わるのりです。
どさくさにまぎれてうさ子に抱きつくペーター。うさ子は驚き
恥ずかしがり、恋する乙女のようにふるまいます。
ペーターにとっては鬱陶しいので、その辺のうさ子にけしかけました。
失敗しました。ひとり寂しく日本に帰るその辺のうさ子。
そうこうしているうちに、ペーターを軸に老人とうさ子の層が出来ました。
これがいわゆる惑星誕生の瞬間であると、研究者は言います。
それをテレビで見、鼻で笑ううさ子。まだ何か裏が…?
裏にはマッチとタバコが。うさ子は煙をくゆらせながら
「わかんねえ…」とつぶやきました。雰囲気を出してみたかっただけのようです。やっぱりね。
無駄にタバコを吸ったので、みんなにけむたがられました。
けむたがられ、外に追い出されたうさ子は、こうつぶやいたのでした。「キレイな桜…」
うさ子は息をひそめて物陰に隠れていました。
ハァ、ハァ、ハァ、ハァ…。ハァハァしすぎでもう見つかってしまいそうです。
さらにケータイが鳴りっぱなしで、止め方がわかりません。
6時にセットしたはずの目覚まし時計も鳴り続けています。
さっきからイスや絵画が飛び回り、ウザいったらありゃしません。
「ちょっと!うるさいわよ!!」うさ子の黄金の右が大バサミを持った男にヒット。
代わりにうさ子のその自慢の右腕を切られました。
未練たらしいうさ子は見苦しいので、必死にがまんするうさ子。
うさ子はガマンのため、何かのボタンを連打しました。
そう、着ているコートのボタンです。
連打により、右腕がにゅっと生えてきました。もうがまんしません。
右腕がどんどん伸びていきます。もうやめられません、止まりません。
伸びる右腕を片っ端から男はハサミで切り続けました。その数2000個。
切りすぎて部屋が右腕でいっぱいです。死亡フラグでした。
男もいい加減うんざりしてきました。もはや単純労働です。
しかたがないので食べてみました。すっぱいうさ子の味がしますか。
いいえ、しませんでした。右腕の一本を手に取ったうさ子は丸めて
男にくっつけました。男は大バサミで切る気が失せました。
こうして腕をつけられてしまっては、うさ子に操られてしまい、言いなりになってしまいます。
「いいなりおおばさみたん」という名前で売り出すことにしました。
すると、王様のブランチで紹介されました。
「こちらが今話題の、えー『あいのりおおわさびたん』?です」
今ではハサミをわさびに持ち替え、顔に塗ってマッサージしています。
このわさびのつんとくる気持ちよさがセレブ(笑)に大人気!!
わびさびを理解してモテカワなでしこ(笑)というコピーでわさびの売り上げが倍に。
しょうがもこの流れに乗ろうとしましたが、コピーが思いつかなくて挫折しました。
タバスコも賞味期限が切れていて出荷できませんでした。
レポーターの言い間違いが成功のきっかけだなんて、と、あいのりおおわさびたん感涙。
「いろんなものを刻んできたボクが、こうして感謝されるなんて…!!」
あいのりおおわさびたんは、うさ子に感謝の投げキッスをプレゼント。
「普通にキモいから…」男に追われるきっかけとなったタブーを、またも踏んでしまったうさ子。
壁で大わさびをゴリゴリすりおろしながら迫り来る、あいのりおおわさびたん。
それは、大バサミを持っていた頃の感覚と同じでした。
うさ子は物陰で息をひそめる暮らしに戻るのでした。ああ無限ループ。